Photo of the Day

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2003年6月1日(日) 

2003年6月2日(月) 

2003年6月3日(火) ロードスター軽井沢ミーティング2003

オリンパス・μ−20 DIGITAL
小型金属の防滴仕様デジタルカメラ・μ−10 DIGITALは3倍ズーム内蔵の300万画素だったが、こちらのμ−20 はCCDの画素数だけが400万画素にアップされただけの、ボディサイズ、内蔵ズームレンズ、撮影機能そのまんまの、上位機種であります。CCDサイズは1/2.5インチ型のままで400万画素にしたわけですから、それでなくてもブーイングの多い小型CCDで、うるさ型の人たちはハナっから、だめっ、と思い込んでいるようですが、画質はそんなに激しくののしるほどヒドくはありませんよ。




ときどき激しく雨が降り出す気まぐれ天気の中、ここ軽井沢のプリンスホテル駐車場に今年も、1000台を越えるマツダ・ユーノス・ロードスターが集まりました。ぼくはロードスターオーナーではありませんが、ひょんなことから深い付き合いが長くつづき、この楽しいイベントに今年も夫婦揃って招待していただきました。自分たちのロードスターに乗って、ただ、ここに集まって、それだけなんですが、北海道や九州からも参加者が集います。前夜には恒例のウエルカムパーティーもありました。
まったくの初対面同士でもすぐにうち解けてあちこちで仲良く話がはずんでいて、そうした景色を見ているだけで、こちらも楽しくなって日頃のウサも晴れます。なおどうでもいいことですけど、ロードスターはいま第二世代目で、初代を「NA」、現行の二代目を「NB」とぼくたちは呼び合っています。

2003年6月4日(水) オートホワイトバランス変幻自在

オリンパス・μ−20 DIGITAL
生活防水機能付きのデジタルカメラなので雨の中でもヘッチャラ、とわざと傘もささずに意気込んで使ってみたり、人に見せびらかしたりしたけれど期待したほどみんなの反応もなく、少しがっかり。ちょいとオートホワイトバランスが暴れて不安定なのも気になりました。もっと ―― 写した本人としては ―― しっとりと雨に濡れた鮮やかな新緑を期待したのだが、少しブルー・シアンに色が転んでいる (数カット写したけどコロコロと色が変幻自在…) 。




μ−10 と同じく、このμ−20 もISO感度設定はオートモードのみで自分で感度設定ができない。初心者にはブレない写真を、というオリンパスの気持ちはわからないでもないが、高速シャッタースピードを選ぶにはISO感度をアップさせるしかない (F値はすぐに開放になる) 。ISO感度をアップすると画質が悪くなる。一般的にだが、ISO感度が低くなるほど画質は良くなる。そこで、画質を優先させたいときは意図的に低いISO感度を選んで撮影をすることがある。もちろんシャッタースピードが遅くなるからブレないような対策をする必要はあるけれど。
というような操作をして撮影ができないのがμ−10 とμ−20 なのだ。ISO感度選択モードをメニューの中に加えるぐらい、どーってことないと思うんだけどなあ。

2003年6月5日(木) バグなのか仕様なのか

オリンパス・CAMEDIA C-750 UZ
C-750は、300万画素のC-740と同じレンズ、同じボディ、同じ機能の、CCDが違うだけの400万画素版というわけです。どうも最近、こんなデジタルカメラばかりですなあ…。740と750を使ってみたぼくの印象は、750のほうがイイです。同じCCDサイズで画素数をアップさせてるから“理屈”で言えば、良いわけはないのですが、いつも言ってることですがデジタルカメラの画像 (画質) はCCDだけでキマルものではありません。画像処理技術やらなんやらかんやら複雑に絡み合って決まっていくものなのです。




C-740もC-750も撮影モードは、P/A/S/Mモードのほか、完全カメラ任せのAUTOモードや絵文字で撮影シーンを選ぶシーンセレクトモードなどじつに多彩であります。でも、ぼくはコンパクトデジタルカメラではもっぱらP (プログラムAE) モードいっぽんやりです。ところが、C-740を使っていて、なにげなしにAUTOモードで撮影をしたあと通常のPモードに戻したら、いままで設定していた項目がすっかりキャンセルされてしまうようなのであります。
そんなことを先日、オリンパスに話をしたら「…わかっております…バグです」とのことで、近々「ファームウエアのバージョンアップなどで対応しようと考えております。750は修正済みです」とのこと (非公式) でありました。 (ハジめっからわかっておったのだなヤツらは…)
でもしかし、オリンパスのカメラは機種によっては、設定したモードがメインスイッチのON/OFFだけでなぜか、キャンセルになる、しっかり覚えている、ことがあって、その機種のバグなのか仕様なのかさっぱりわからないことがある。そっちのほうがモンダイだぞ。

2003年6月6日(金) カタカタ音のするズームレンズ

オリンパス・CAMEDIA C-750 UZ
以前にもイチャモンをつけましたが、この700シリーズを使っていていちばんジャマなのはレンズキャップであります。構造的にたいへんに難しいのは重々承知しているけど「内蔵式レンズキャップ」だったらどれだけ使い勝手が良かっただろうかと。もうひとつ、これは以前から気になっていたことだけど、メインスイッチON状態でカメラを持ってふらふら歩いているとその振動で内蔵ズームが“カタカタッ、カタカタッ”とわずかだが動く。べつにどーってことないとは思うが、ナンかいやな感じがする。




シャッターボタンの半押しでAF測距が始まり (ワンショットAFまたはシングルAFモードなら) 、半押し状態を続けているとピントが合うと合焦ランプが点灯してピントは固定される。半押しを中断すれば測距動作は中止される。半押し状態から、さらにシャッターボタンを押し込めばシャッターが切れて露光される。シャッターボタンの半押し動作を“省略”して、ワンアクションでぐいっと押し込んでもピントが合ってシャッターが切れることもある。これを「イッキ押し」と呼んでいる。
ぼくは、イッキ押し撮影はゼッタイにやりません。からなず、どんなに急いでいても半押しをしてピントが合ったことを確認してからシャッターボタンを押し込むようにしています。ところが、このC-750はシャッターボタンの半押しが、なかなかウマくできず、おっとっとっ、という感じでイッキ押しをしてしまいます (させられてしまう) 。困ったもんです、このシャッターは。

2003年6月7日(土) コニカブランド最後のデジタルカメラか

コニカ・Revio KD-510Z
510Zは昨年の秋に発売された500Zのマイナーバージョンアップ機種。500Zは1/1.8インチ型500万画素CCDをもっとも早くに採用した機種でもありました。その500Zをベースにして、レンズも同じ、CCDも同じ、画像処理メカニズムも同じ ―― とは言ったけれど、もちろん性能をアップさせておるはずです ―― で、撮影機能をいくつか改良させたり新しく追加しております。画質は、旧500Zと比べたわけじゃないが、なかなかよろしくなっています。とくにISO50とかISO100の画質がいいです。ホワイトバランスも安定していました。とにかく起動が速いのが使っていてじつに気持ちがよい。 (AFは少し遅いけれど)




いつもはやらないティザー広告をコニカがインターネット上でおこなって、シャープな見本画像もアップしたりしてそれが話題になったらしく、いったいどんな機種が出てくるんだろうかとわくわくさせられた人もいたようです。が、結局、簡単なモデルチェンジ機種でした。「凄いカメラが出るの?」とぼくも尋ねられましたが、立場上、詳しく答えるわけにも生きませんし。
あらかじめ知っていると、なんでソンなに騒ぐんだろうかなあと思ってしまいますが、でも多くの人はこれから出てくる新しいデジタルカメラに (夢を捨てずに) 大いに期待をしつつ、楽しんでいるようですねえ。

2003年6月8日(日) 

2003年6月9日(月) 

2003年6月10日(火) 

2003年6月11日(水) 

2003年6月12日(木) 

2003年6月13日(金) 青森・竜飛岬

キヤノン・PowerShot G5
400万画素G3に、同じ1/1.8インチ型の500万画素CCDを“載せ替えた”だけ、とは少し言いすぎだが、一部、メニュー表示で異なるところがあるぐらいの違いしかない新型機種。だから“違い”をはっきりさせるためにG3のシルバーからG5はブラックモデルにした (と思う) 。G3に比べて少しサチュレーションが高めになったような気もしないでもないが、ISO50とISO100との画質の違いがいっそう明確になったことのほうが気になる (ユーザーがもし画質にこだわるならISO50でがんばるしかない) 。




数日間の青森新緑三昧でした。緑の美しさを堪能してきました。天気には (いちおう) 恵まれたのだけど、もっとも狙っていた“美しく赤く染まった夕景”や“抜けるような青空と白い雲”に巡り会えなかったのが残念でありました。
青森市内から竜飛岬までは、十三湖を経由して、借り切ったようながらーんとした海沿いのワインディングロードを気持ちよく走る。風景を眺めたり撮影をしたりしながらも、たった二時間ほどで着いてしまうほどの距離であります。少し霧が立ちこめて、6月とは思えぬ冷たい風が吹いていた竜飛岬は緑も少なく、ぼくたちのほかはほとんど人影も見えず、ただ、大音声で、石川さゆり唄うところの「津軽海峡冬景色」が拡声器からこだましていて、景色にいささか侘びしさが漂っておりました。

2003年6月14日(土) 青森・緑したたる奥入瀬渓流

キヤノン・PowerShot G5
G5のAFは測距点が1点のみ (ただし測距点の位置は任意に選べる) 。他のキヤノンのコンパクトデジタルカメラのほとんどが多点AiAFを搭載しているのに対してGシリーズはいっかんしてAiAF搭載を拒否している。その理由が最近、ナンとなくわかってきたような…。以下はぼくの経験上のハナシであるが、AiAFモードで撮影をするとどうもピンぼけが多すぎて、中央一点だけのスポットAFに切り替えるとウソのようにピンぼけがなくなるのであります。つまり、Gシリーズではわけのわからんピンぼけがほとんどなく測距性能はいたって正確安定。…AiAFはどうも信用できぬ。




たまたま手元にあったソニー・Cyber-Shot V1とG5を、ごく簡単に比較撮影してみたところ、G5のISO50とV1のISO100 (ISO50はない) とはほぼ互角かややG5優勢の画質描写でした。ところが、G5のISO100とV1のISO100どうしを比べると、これがV1のほうがノイズも少なく良い画像なのです。V1はなかなかノイズ処理がウマいように感じたけれど、ただしレンズ描写性能はG5が勝ちとの印象を受けました。ですから、ぼくはG5を使うときは、カメラブレには細心の注意を払ってISO50で撮影をするようにしました。
一眼デジタルに匹敵する画質、とは言い過ぎでしょうけれど、気軽なコンパクトデジタルカメラでここまで写ってくれればぼくは文句は言いません。色調、階調描写、コントラスト、解像力など画像全体にバランスがとれていて、もちろん、ナミの400万画素よりもイイし、300万画素よりもずっとイイ画像でありますし、同じキヤノンの500万画素でもG5はS50とはひと味違います。

2003年6月15日(日) 青森・十和田湖夕景

キヤノン・PowerShot G5
ぼくは頻繁にメインスイッチのON/OFFを繰り返して撮影をする。液晶モニターをONにしたままのスタンバイ状態のままにすることはまずやりません。被写体に出会って撮影しようと思ったときにスイッチをONにして撮影が終わればすぐにOFFにする。電池の消耗を防ぎたいからで、ケチなんですなあ。G5はスイッチをONにして撮影スタンバイになるまでの時間はそこそこガマンはできるけど、数カット撮影した直後にOFFにするとメディアに書き込むまでの時間が長すぎる。完全に書き込みが終了しないとズームレンズが収納されないから、レンズが飛び出したままではレンズキャップもできないカメラバックに放り込むこともできない。まず先にレンズを引っ込めてから、あとは勝手にゆっくりメディアに書き込むようにしてくれればいいのだけれど。




十和田湖は青森県と秋田県にまたがっております。泊まった十和田湖ホテルは秋田県側にあって、ある人にぜひとすすめられたホテル。とても気分の良い素晴らしいホテルでした。夕食もおいしかった。
翌朝、少し早めに出て十和田湖畔を一周しました。この周回道路がこんなにも楽しいドライビングコースとは想像もしていませんでした (ほぼ、貸し切り状態) 。クルマの撮影や試乗のために行く箱根のワインディングロードなんか、出直しておいでッ、といいたくなるほど。ただ残念だったのはクルマがしょぼいレンタカーで、その魅力を満喫できなかったことです。非力なエンジンとATミッションの音ばかり唸りをあげていて鳥の鳴き声もろくに聞こえやしない。ちょっと古めのMGやトライアンフ、あるいはマツダのロードスターもイイなあ、オープンエアのライトウエイトスポーツカーであの道を走ったらどんなに楽しかっただろう。

2003年6月16日(月) 

2003年6月17日(火) CCDと画像処理技術

ソニー・Cyber-Shot U30
超小型200万画素デジタルカメラであるU20のマイナーバージョンアップ機種がこのU30であります。スライドカバーのスタイリングが少し変更になり、そこに「自分撮り」の簡易ミラーが組み込まれた。もっとも大きな改良点としては、見にくいぞ見えないぞ、と不満がもっとも大きかった液晶モニターの“見え”をかなり改良したことでしょう。ソニーが言うところのハイブリッド型液晶を採用して、これにより明るい場所でも以前よりは見え具合は良くなりましたが、うおっ、というほどのモノでもありません。




初代のU10が130万画素、二代目が200万画素になったU20。三代目がこのU30で、ほぼ半年前に発売になったU20と“まったく”同じ200万画素CCDを使用しているのですが、その画質は ―― こうしたカメラについて突っ込んで画質云々を言うことは詮無いことだと思いますが ―― U20に比べると格段に良くなっています。撮影した画像を二つ並べると“歴然”とした違いが誰にでもわかるほどです。同じCCDのハズですがCCDそのものも改良されているでしょうし、仮にまったく同じCCDだとしても、画像処理技術は半年以上もたてば大幅にすすんでいるはずですから、U20に比べてU30の画質が良くなるのも当然といえるでしょう。
ことほど左様に、いまやCCDのサイズがどうのこうのだけで画質を (推測) 判断していては、デジタルカメラのほんとうの実力がいつまでたってもわからないのではないでしょうか。

2003年6月18日(水) どーでもイイ、余計な表示

ソニー・Cyber-Shot U30
Uシリーズは「気軽にメモ撮影する」ことを前提にして開発されておるのか、デジタルカメラとしての撮影機能を大胆に省略しております。レンズは単焦点だし、ISO感度もホワイトバランスの設定もできない。それらしい撮影モードとしては記録画像サイズ (2種類) 、ストロボのON/OFF、動画撮影機能、5種類のシーンセレクト撮影の選択ぐらい。UシリーズにはISO感度もホワイトバランスの設定もぼくは必要ないと思うけれど、デジタルズーム撮影機能だけは入れておいて欲しかった。U30を手にしたとき、いちばん始めに確かめたのがデジタルズームでありましたがまたがっかりさせられました。




いつの頃からだろうか、ソニーのデジタルカメラはメインスイッチをONにすると、液晶画面にまず大きな文字で「記録ホルダーはナントカカントカです」とメッセージが表示されるようになった。このU30も小さな画面に、スイッチをONにするたびにしつこくその表示が出る。だいたい5秒間ほど表示されっぱなしで (シャッターボタンを半押しするなどすると消えるが) じつにこれがうっとうしいです。スイッチをONにしてようやくカメラが起動して、さて撮影、と思っても液晶モニター画面には (どーでもイイ) 大きな文字メッセージ。わざわざシャッターボタンを半押ししてこの表示を消してからでないとフレーミングができないのがシャクのタネです。

2003年6月19日(木) 持ってるのがちょっとテレくさくなる水中撮影可能カメラ

ソニー・Cyber-Shot U60
U30をベースにして防水防塵仕様に仕上げたのがこのU60。JIS保護等級7級をクリアしており、水深1.5メートルぐらいまでなら「水中撮影」も可能である、とソニーは公表しております。カメラボディはタテ長で、かなり奇妙なスタイリングであります。そのタテ長のカメラを、ちょうど“わしづかみ”するようにしてホールディングして撮影します。




ボディ背面の操作ボタン類はU30とは比較にならないほど操作性はよろしい。プッシュ式ボタンのクリック感も上等です。メインスイッチのON/OFFもとてもやりやすい。ただ、しっかりした防水防塵仕様になっておりますからボディが大きく重いのは覚悟しなければなりません。シーン撮影モードに「水中撮影モード」が加わっていて、このモードを選ぶと水中撮影時にブルーかぶりするのを防ぐように色温度が自動的に変化 (固定) するようになっています。
その独特のスタイリングのため目立つこと請け合いのカメラです (ちょっと目立ちすぎ、ですけど) 。使っていて、持っていて楽しいカメラでありましたが、ぼくのような熟年のおっさんには不似合いなカメラでありました。

2003年6月20日(金) 

2003年6月21日(土) 

2003年6月22日(日) 2/3インチ型も1/1.8インチ型も大差ありません

ニコン・COOLPIX 5400
すでに一年半も前に発売され、デジタルカメラとしては“ロングセラー”を続けていた500万画素・COOLPIX 5000の“後継機種”であります。カメラボディのスタイリングなどは、ほぼ、そのまま継承している。ただ、5400は5000の後継機種と言えるかどうかなのですが、つまり、5000は2/3インチ型500万画素CCDであったけれど、この5400は1/1.8インチ型500万画素CCDで少し小型サイズのCCDになっている (ま、どうでもイイことなんですけどね、こんなこと、2/3インチ型も1/1.8インチ型も写りには大差ないです、いまや) 。




5000の特徴は、35mm判換算で28mm〜85mmの3倍ズームレンズを内蔵させて、たいへんコンパクトなカメラに仕上がっていたこと。ワイド側が広角28mmにこだわっていて、その画質も良かった。で、“後継機種”となるこの5400は、広角側を28mmからにしたまま、望遠側を116mmまで広げてズーム倍率を4倍にした。レンズも3倍ズームと同じくらい小型に仕上げております。
もうひとつ、操作系では新しくモードダイヤルを設けて、ここに各撮影モードのほかISO感度、ホワイトバランスモード、画質モードなどの項目を並べ、いちいち液晶メニュー画面に切り替えなくてもダイヤルを回すだけでスピーディにそれらの設定ができるようになったことだ。操作性は、わけの分からない操作を強要するニコンの小型カメラにしては (あ、またこんな言い方をすると叱られる、かな) かなりよろしくなっております(でも、理屈の通らない操作をしなければならないことも、いくつかありますけど、やはり…)。

2003年6月23日(月) 木を見て森を見ず?

ニコン・COOLPIX 5400
5400はニコンのこだわりのコンパクト (文字通り小さい軽いの意) カメラであります。小さく軽いこと、28mmからの4倍ズーム内蔵がこのカメラのこだわりのコンセプトだったようです。そのコンセプトを実現するための技術的な問題もクリアできて完成したわけです。より小型の1/1.8インチ型500万画素CCDを採用したのもそうした理由からで、だから4倍ズームレンズも小さく設計ができる、また画像処理技術を向上させたために小型CCDでも高解像度でそこそこ不満のない絵づくりもできるようになった(重箱の隅をつついちゃあだめですよ、しょせんはコンパクトカメラなんですから)。そうした5400のコンセプトを理解せず、むやみに、2/3インチ型CCDでないからダメだと声高に言ってもそれはちょっと違う。木を見て森を見ず。




5400を使っていて、ほんとにもぅ起動が遅いなあ、とそれが不満でした。メインスイッチをONにすると、ぴょこんっ、とズームレンズだけは素早く飛び出すのでありますがなかなかシャッターが切れるスタンバイ状態にならない。ざっと6秒近くもかかる。レンズのほうはスタンバイできていつでもどーぞ、の状態なのに液晶画面は沈黙したまま。
ひょっとして…と思い直し記録メディアを交換してみました。いままで遅いと感じていたときは1GBのMicroDriveを使っていたのですが、これをごくふつーのLEXAR製CFカード (8倍速) に交換したらとたんに起動時間が約半分、3秒そこそこにまで縮まったのです。同じようなことをキャノンのG5や、他のカメラでもやってみたんですが、5400ほど“劇的な”時間短縮は見られませんでした。ヘンなの…。

2003年6月24日(火) ウルトラ多機能コンパクトデジタルカメラ

ニコン・COOLPIX 5400
ニコンのカメラにしては珍しく露出がオーバー側にフレる傾向がこの5400には強く見られました。だから撮影中、頻繁にマイナス側に露出補正をせざるを得ませんでした (個体差、ということはどうも考えにくい) 。ま、それはともかく、じつに多機能なデジタルカメラです。現行の、一眼デジタルカメラも含めて、もっとも多機能な機種のひとつでありましょう。その機能と解説をごくごく簡単に紹介してもかなりの文章量になるほどです。これぞニコンこだわりの真骨頂、と感心させられました。




撮影モードはP/A/S/Mのフルモードに加えて15種類ものシーンモードを搭載。ベストショットセレクトモード (BBS) には、AE-BBSモードがあってその中に「白とび最小」「黒つぶれ最小」「ヒストグラム最良」のどれかが選択できます。BULB露出撮影モードを備えたカメラはありますが、5400のようにTIME露出モードまで備えた機種はそうザラにはありません。さらにTIME露出モードでは10回〜1回/秒のマルチフラッシュ撮影もできます。連写モードは3コマ/秒のH、1.5コマ/秒のLモードのほか、320×240ピクセルの画像を30コマ/秒の高速で最大100コマ撮影ができるUH連写モード、そしてマルチモード (説明省略) 、サーキュラー連写モード (説明省略) の選択も可能…、などなど、まだまだあるのですが、この5400を手にしてきっと一生使わないであろう撮影機能も入っています。

2003年6月25日(水) 

2003年6月26日(木) SQの製品版で再撮影などなど

ニコン・COOLPIX SQ
以前使ったSQはベータ版機だった。つまり製品になる前のまだ画像処理ソフトなどが調整中の未完成品。SQの本来の「実力」が発揮されていない状態でした。未完成ベータ版とはいえ (基本スペックなどはすでに固まった状態です、画像調整だけがベータ版) 、しかしかなりノイジーな画像で、これで大丈夫かいな、と心配でした。ようやく自信の製品版が出来上がったということでニコンから拝借しまして、少し撮影をしてみました。ISO感度が自動設定のみなので撮影条件によってはとつじょ、高感度になって画質が荒れてしまうことが不満ではありますが、ベータ版の時と比べれば (あたりまえですが) 全体的にかなり良くなっております。




こうして、ひとり言のようなことを書いていると、これを読んだ (であろう) まったく面識のない方からお便りをいただくことが、最近よくあります。どのように返答すればよいのやらウロたえてしまうメールを頂くこともあります。なかでも、そんなこと問われても困るよなあ、とヨワってしまうのがカメラ購入相談です。
どんなデジタルカメラがおすすめですか教えて下さい、この機種とこの機種を候補にあげているがどちらが良いと思うか、良いと思うデジタルカメラを3機種挙げてその良い点悪い点を教えてちょうだい、などなどです。どのカメラを買ってよいかほとほと困って人に尋ねたい気持ちはよくわかります。けれど、ほんと申し訳ないなあとは思いますが、ぼくはそうした購入相談のサーヴィスはやってないのです。それに…不親切な人間です。ですから頂いたメールにいっさい返事を差し上げておりませんが、どうかカンベンして下さい。

2003年6月27日(金) SQの製品版で再撮影などなど・つづき

ニコン・COOLPIX SQ
昨日のつづき、少し。ベータ版機種の画質よりも全体的にかなりよくなっている (向上している) のですが、でも、画像のザラつき ―― ノイジーというよりも“粒子のざらつき”のように見えなくもないが、やはりノイズなんだろうなあ ―― が、ISO感度が低くても少し目立ちます。純粋に画質だけを比較するなら、同じニコンの300万画素機種COOLPIX 3100 のほうがよいように感じました。ですから、ノイズがどうしても気になるッ、という人は (ぼくはあまり気になりませんけど) そのへんのチェックを充分にしてから購入計画を立てられるとよろしいでしょう。




SQのボディは金属製 (アルミ合金とステンレス合金) で仕上げられていてとても高級感もあるし、なかなかシャレたスタイリングであると思います。ただ、あまりにもシャレたつくりにしすぎたせいか、ボディ表面がツルツルしていてとても滑りやすく、ちょっと気を抜いてカメラを持っていたりすると、ぽろっ、と落としてしまいそうでそれが気になりました。
レンズ部が回転するスイバル方式をウマくカメラのデザインに生かしております。レンズ部は自分の方向にも向けられるのですが、そのとき回転レンズ部で液晶画面の半分以上が“隠れて”しまいます。で、そうしてレンズ部を自分側に向けたときだけ、かろうじて見える残り半分の液晶ディスプレイに撮影スルー画面が小さく縮小表示されるのですが、これを見たとき大笑いしました。カメラ店などでぜひ、これは試してみる価値ありです。

2003年6月28日(土) 

2003年6月29日(日) まるい木洩れ日

ニコン・COOLPIX 5400
ふたたび、COOLPIX 5400。良いカメラです。コンパクトデジタルカメラとしてたいへんに完成度の高い仕上がりになっています。ニコンのカメラづくりに対するマジメさガンコさが溢れていて、小さなボディに高性能がぎゅーっと圧縮されて詰め込まれているという印象です。実販価格がどれくらいになるのか不明ですが (9万円前後かな) 、現在ラインナップされているこうした高性能コンパクトデジタルカメラの中では秀逸な機種のひとつでしょう。ただし多機能なので (その内容もレベルが高い) 使いこなすにはそれなりの写真知識と技量が必要。




5400をしばらく集中して使っていました。気になった点 (個人的に気になったことで、そのことがすべからく一般化されるものではない) も、いくつかありました。たとえば、液晶画面が小さすぎること、起動時間や撮影画像の処理時間をもっと短縮して欲しいこと、広角28ミリ側でのディストーションにややクセがありすぎて“平面性”があまり良くないこと、露出レベルがややオーバー気味であったこと、などでした。
でも、AFが予想したよりもまあまあスピーディーで、その測距性能もかなりよかったこと、ホワイトバランスの精度もよく、画質も色調も充分に満足できるものだった。なにより小さくて軽い、そして (ニコンがいままでもっとも不得意としていた) 小さいけれど、とっても使いやすいカメラに仕上がっていることに感心しました。

2003年6月31日(火) 


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Akiary v.0.51