Photo of the Day
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2003年4月1日(火) 宇佐神宮参道
キヤノン・EOS 10D+75〜300mmF4.5〜5.6 ISぼくが10Dを使っていて、これはいいなあ、と思うことは、ISO100からISO400まで、画質の劣化をそれほど気にせずに自由に感度変更しながら撮影できることだ。高画質デジタルカメラを使いこなすときにもっとも注意しなければならないのは、正確なピント合わせとカメラをブラさずに撮影することでしょう。ISO感度をアップすることで少しでも高速シャッタースピードで撮影ができるし、さらにISレンズならいっそうブレ防止の効果もある。と、なにもかもいいことずくめだが、今回、使用したこの75〜300mmは、レンズの描写性能そのものがいささかプアーで (開放F値も暗すぎる) 、10Dのような高画質タイプのデジタル一眼と組み合わせて使うには少しツラかった。
宇佐神宮は全国に約4万近くある、はちまんさん、つまり八幡神宮の「大本山」にあたるそうであります。由緒のあるこの神社は深い森の中にあって、社殿に向かうまで静かな砂利道や石段をかなり歩く。この参道が良い。休日だったけれど、夕方に近かったせいか人の数が大変に少なく、長い参道で前後に人影を見失うこともあり、考え事などしながらしばらく歩くこともできた。大きく息を吸って吐いて、気分良く歩きました。
罰当たりのぼくは、結局、本殿の前で手を合わせて一礼することもなく、ただ身勝手なお願いだけをして、あちこちスナップしながら帰ってきました。でも、とってもいい雰囲気の神社だったなあ、お願いがかなうとさらにいいけど。
2003年4月2日(水) 宇佐神宮参道、ふたたび
キヤノン・EOS 10D+28〜135mmF3.5〜5.6 IS昨日、あるフォトグラファーとの雑談。10Dはいいカメラだねえ。いいですねえ、ただバッファメモリがいっぱいになると、そのあとしばらく待たなきゃいけないでしょ。そう、あれがねえ、書き込みまでイラつくときがあるねえ。1Dはその点エラい。ばばばばっと写してバッファがいっぱいになっても、どどどどって感じでメディアに書き込んでいくから撮影していても気持ちイイ。うん、そうそう。やっぱり1Dの良さはそのへんだねえ。1Dsも、気持ちよくばばばばっと撮影するには1Dに負けるね。 (なんだか擬態語ばかりで幼稚な会話でした)
10Dも、前モデルのD60も撮像素子はCMOSだしEOS-1DsもCMOSで、1DのみがCCDだ。これらのCMOSはキヤノン自製だが、1DのCCDは外製。CMOSはダメだなんて最初はさんざんいわれていたけれどEOS D30でその評価が一変しましたねえ。だから次期1Dも (そんなもんあるかどうか知らないが) 、キヤノンはきっとCCDをやめてCMOSにするんでしょうね (そしてフルサイズだろうねえ) 。ま、今後のキヤノンの、少なくとも一眼デジタルは、すべてCMOSになるんではないのかなあ (すべての機種がフルサイズとは考えにくいけど) 。
ただしねえ、CMOSはまだまだ「熱」に弱いみたいですから。10Dも1Dsも夏の強い直射日光を浴びてボディ温度がアツアツになったまま撮影なんかすると熱ノイズが盛んに出てくる、ってことにならないかが心配ではあります。
2003年4月3日(木) ニコンキャプチャー・バージョン3.5
ニコン・D1x+AiAF28〜70mmF2.8最近はなんだかキヤノンにやられっぱなし、という気もしないでもありませんが、やはりそこは天下のニコンでありますから、きっと、さすがニコンっと言わせるような機種を出してきてくれると期待はしております。ファインダーを覗いたときの気持ちよさ、シャッターを切ったときの安心感は独特のものがあります。いいカメラなんですがしかし、詳しい説明は省略しますが、D1xの撮像素子はいまとなってはやはり少し“きわどい”やりかたで画素数をアップさせてしまったんではないかなあと思われます。
ニコンのデジタルカメラで撮影をしたRAWデータを現像するための専用ソフトが別売されている。キヤノンのように標準添付してやってんだから、使い勝手が多少悪くても文句を言うな、というようないい加減なデキのソフトではなく、「ニコンキャプチャー」は別売ソフトですからその操作性や機能はなかなかです。これが先日、3.0から3.5にバージョンアップされました。おもな変更点は、D1xを使ってRAWデータ撮影記録した画像のみ画素補間処理をおこなって約1000万画素のビッグな画像サイズ (4016×2616ピクセル) で現像保存ができるようになりました。ちょっとこれを試してみたんですが、そりゃあコダックのPro 14nやキャノンのEOS-1Dsのホンマモンのオーバー1000万画素画像と比べると (もともとが533万画素ですから) 解像力の点で劣りはしますが、でもビッグな画像は迫力が違います。
2003年4月4日(金)
2003年4月5日(土) 266万画素の、現役一眼デジタルカメラ
ニコン・D1H+シグマ・100〜300mmF4D1Hの有効画素数は約266万画素で、最大画像サイズは2000×1312ピクセルしかない。現行のレンズ交換式一眼デジタルカメラ (約10機種ほどある) の中ではもっとも低画素数の機種であります。オーバー1000万画素の時代にあって266万画素ではかなりツラいものもあるだろうと、先日、久しぶりに“最新機種”と一緒に使ってみました。そりゃあ、解像力の点では劣りますけど、いやいやなかなかの実力を秘めたカメラであります。とは言いますが、いま、わざわざD1Hを購入しようとする人は (一部のプロカメラマンを除けば) ほとんといないんではないでしょうか。
D1Hを使ってこうした風景写真を撮影する人なんて、さらに、ほとんどいないでしょうね (いまとなっては) 。D1Hのウリは約5コマ/秒で最大40コマの連続撮影能力ですから、1コマ1コマ“入魂必写”するような風景撮影で活躍するカメラではありません。カメラを構えてシャッターを切っている自分に苦笑いをしながら撮影をしていたわけですが、でも得られた画像を見て、予想していたよりずっとよく写るじゃないか、と、いまさら思った次第です。
2003年4月6日(日) 起動時間3.6秒のナゾ
キヤノン・PowerShot S50S50の「起動時間」は約3.6秒 (キヤノンの担当開発者がぼくに答えてくれたアンオフィシャルな計測時間ですが)。けっして、速い、とは言い難い起動時間です。ところが、ひとことで、起動時間といいますが、メインスイッチをONにして撮影スタンバイ状態になるまでの時間、と考えるのがフツーなんですが、そうではない機種(メーカー)もあります。ではキヤノンのこのS50はといいますと ――
―― 以下、ハナシが少しややこしいです。S50に限らず多くのスライドバリア方式のカメラはそうなんですが、バリアをスライドして開けるとメインスイッチが自動的にONになるんですが、ほんのわずかバリアを戻すだけでスイッチがOFFになり沈胴式のレンズがボディに収納された状態になります。その状態でバリアをごくわずかに引っ張ると、ふたたびスイッチがONになって起動します。
というわけで、キヤノンのS50では、このスライドバリアを開けたメインスイッチOFF状態で、よーいどん、で、バリアを“少しだけ動かして”起動させ、その時間を計測したものなのです。ですから、バリアを完全に閉じた状態からスライドさせて、よっこらしょ、とスイッチONにするのと、とうぜん、わずかですが時間が違います。でもバリアを閉じた状態からキチンと計測して「起動時間」と呼んでいるメーカーもあります。ですからS50の起動時間はちょっと正直ではありません。さらに「起動」をどの状態とするかも違っていて、キヤノンの場合は「シャッターが切れる状態になるまで」としているようですが、ただ液晶画面が表示されるまで、を起動時間としているメーカーもあってややこしいんです。
2003年4月7日(月)
2003年4月8日(火) 桜堪能
ペンタックス・Optio S入れられるんならナンでも詰め込んでおけ、といのうが、どうも最近のペンタックスのカメラの傾向のようであります。もちろんこのOptio Sもそうで、こてこて、です。当初は、小さいのによくこれだけ機能を満載させたなあ、偉いぞ、と思っておったのですが、最近少し食傷気味に感じることがあります。新しい機能を試してみようとちょこちょことボタンを押していたのだけど、ふらっと、深い階層に入り込んでそこから抜けるに抜けられなくなって、まるで洞窟の中で迷子になったような気分になりました。あっさり味の梅茶漬けのようなカメラが欲しいですなあ。
先日の日曜日は天気が良かったもんであちこちでたっぷり桜を堪能しました。午前中、朝早くに、ほんと久しぶりに家族揃って桜見に出かけました。クルマ (2週間ぶりにエンジンをかけました) で、さっと行ってさっと帰ってきたのですが、満開の桜並木 (ここはちょっとした穴場) の下のがらーんとした道をゆっくりドライブして、ときどきクルマを停めて撮影をしつつ家族で記念写真を撮ったり…。1〜2時間後ぐらいになると大変な騒ぎになるんだろうなあ、と言いながら戻りました。
帰宅後、散歩に出かけたここ中目黒、目黒川沿いの桜並木沿いはもうたいへんな人出でした。
2003年4月9日(水) 空き巣、多発
ペンタックス・Optio SキヤノンPowerShotの一部の機種ではシャッター音やセルフタイマー音などにあれこれ自分の好みの音をセットできる。その音はキヤノンのサイトからダウンロードしてカメラにインストールすることもできる。ぼくは犬の鳴き声をセットして大いに楽しみました。さて、このOptio Sには猫の鳴き声があって、いまそれを起動音などに設定していて周りの人はもちろん、ホンモノの猫も驚かせて楽しんでおります。メインスイッチをONにするたびに「にゃ〜おぅ」とカメラが鳴きます。ペンタックスはキヤノンの犬に猫で対抗したようです。
ぼくの事務所の建物は六本木の人通りの多い道路から30メートルほど少し横町に入ったところですが、でも、抜け道にもなっていてけっこう人もクルマも多く行き交います。ところが、最近、この道路沿いの近隣のマンションで立て続けに空き巣が入って、気をつけなくちゃあなあ、と言っていたら、数日前、わが事務所の建物にもとうとう空き巣がやってきました。5階建てのアパートで玄関はオートロックなんですが、その3階に、早朝、裏のベランダ側をよじ登って女性が一人寝ていた室内に押し込んだというんです。こりゃ空き巣じゃなくて押し入り強盗ですね。
その話を聞いて、ぼくの4階のベランダから下をしげしげ眺めてみたんですが、猿飛佐助でもなけりゃよじ登れないような、こんなところをよく3階まで上がってきたなあとしきりに感心してしまいました。気をつけましょうね、と回覧板が回ってきましたが、どうしようもないもんなあ。
2003年4月10日(木) RAWファイルは捨てちゃダメ
キヤノン・EOS-1D+16〜35mmF2.81Dの撮像素子はCCD、1DsはCMOS。ちょっと前まではCCDは電気大食らい、それに対してCMOSは小食だと言われていた。でも最近のCCDカメラ、ニコンのD100 (CCD) やフジのS2Pro (CCD) を使っていると、あながちCCDが電気大食らいとは思えない。省電力化の技術もかなり進んでいるようです。ただ、この1Dは (ぼくの場合なんですが) 、1Dsに比べるとすぐに電池がなくなってしまう傾向があんです。だから1Dで撮影に出かけるときは、そうたいしたカット数を撮る予定がなくても、重いし邪魔だけど予備の電池は必ず持って出ます。
RAWデータ記録モードで撮影をして、現像ソフトを使ってJPEGまたはTIFFなどのファイルに変換したら、あとはオリジナルのRAWデータは捨ててしまう、という人がいて驚き呆れました。そんなことしちゃあダメですよ。RAWファイルはキチンと保存しておかなくちゃ、と、るる説明しましたが、彼はわかったのかどうか…。
RAWファイルの現像ソフトは、将来バージョンアップされてもっと良くなる可能性だった大いにありですし、それを使って現像処理をすればもっと良い画像に仕上げることもできるんです。カラーネガのようなもので、将来、プリント技術がさらに向上したりプリントペーパーの改良がすすめば、ずっと良い仕上がりの完成プリントが得られるのと同じですよね。でも、同時プリントで受け取った現像済みのネガフィルムをその場で捨ててしまう人が多いっていいますから、さもありなん、かも知れませんね。
2003年4月11日(金) 久しぶりの《CAR of the Weeks》
パナソニック・LUMIX DMC-LC333メガ、3倍ズーム内蔵のLC33の中身は、あのF1と“まったく”同じでボディ外観と電源が違うぐらい。で、F1に比べてかなり安い。これは“お買い得”な、ちょっと注目してもよいカメラだ。ちなみに、DMC-F1の実販価格がいま4万5千円ぐらいであるのに対して、このLC33は (まだ発売前だけど) 実販予想価格は3万5千円ぐらいになるらしい。でもって、このLC33の魅力はなんといっても単3型乾電池 (2本) を使用することでありまして、これがまた省電設計がすすんでいて電池がエラく長持ちします。ボディスタイルはややジミですけど良いカメラです。
《CAR of the Weeks》を数ヶ月ぶりに更新しました。こりゃあ Weeks じゃないよなあ。大いに反省。
トップの写真は Jaguar のXK-SSです。レプリカなんかじゃなくてもちろんホンモノのXK-SSです。このクルマの曰く来歴などについては三重宗久さん (モータージャーナリスト、とくにヒストリックカーについて知識は飛び抜けていて国内では右に出るものはいないでしょう) が詳しい。スコットランドの端っこの、ムル島の海沿いの道をドライブしたときのスナップです。そして次のカットは古いMGです。車名不詳。雨の中のフェラーリは、これもどんな車種だったか覚えておりませんし、次の美しいイエーガー・メーターの車種名もさっぱり…。ただ撮影した場所は、イギリスのヒルクライムレースで有名なプレスコット・サーキットでした。
というわけで、またヒマを見つけてフィルムをスキャンして、そして更新しますね。
2003年4月12日(土)
2003年4月13日(日) PIXUS 50i
キヤノン・IXY DIGITAL 4003メガのIXY が320で、4メガがこの400で、併売。320は2倍ズームだが、400は3倍ズーム。それだけじゃなく、撮影機能の選択切り替えやメニュー画面呼び出しの方式も“かなり”違っている。IXY DIGITAL 320のユーザーには申し訳ない言い方だが、そりゃあ文句なしに400のほうが良い。それに、400は音声付きの動画撮影もできるし、それを音付きでカメラで再生することもできる。
キヤノンのインクジェットプリンターで PIXUS 50i という新型が発売されました。インクジェットプリンターにしては“超”薄型小型で、でもちゃんとA4サイズのフチなしプリントができる。別売オプションでクレードルキットというのがあって、プリンター本体に充電式電池を取り付けて、それをクレードルにセットして充電する。そうすればACコードなしでプリントもできるというわけ。
またこの 50i にはカメラ・ダイレクトプリントの機能があって、その機能のあるキヤノンのデジタルカメラとUSBケーブルで繋げば、パソコンいらず、AC電源コードいらず、でどこででもプリントができる。ということでさっそく、お調子者のぼくはIXY DIGITAL 400 と PIXUS 50i をUSBケーブル接続して、歩きながら (メーカーは「それはヤメてくれ」と言っておりましたが) 少し走ったりして A4サイズフチなしプリントをやってみました。
2003年4月14日(月)
2003年4月15日(火) 手ブレには注意しましょうね
カシオ・EXILIM EX-Z3ペンタックスのOptio SからこのZ3に持ち替えて使ってみるとなぜか“ほっ”とする。Optio SにはOptio Sの良さもあるのだけれど、操作部や液晶モニター画面が小さくて (小さすぎて) 誤操作しないだろうか、きちんとフレーミングできてるだろうか、と撮影中に緊張したり不安になることがある。Z3はその点、操作ボタン類がゆったり配置されているし、Optio Sほど多機能でないからシンプルな操作で気楽に撮影ができる。それに液晶モニターが大きいので、撮影中や撮影後の安心感 (満足感) もあって、なかなかよろしいです。
桜を撮影しようとあちこちに出かけてみると、デジタルカメラで撮影をしている人がとても多くなったことに驚きます。もちろんいまハヤリの携帯電話でぱしゃぱしゃやっている人もいるんですが、フィルムカメラをほとんど見かけなくなったのは少し残念な気もします。なかにはフィルムカメラとデジタルカメラの両刀遣いの人もいて、そうした人は必ずフィルムカメラのほうをしっかりと三脚にセットして撮影し、デジタルカメラは手持ちで、それも片手でほいほい撮影をされております。そのデジタルカメラといえば小さいけれど300万画素とか400万画素の高画素タイプです。むしろ三脚にセットすべきカメラは“逆”じゃないかなあ…。
2003年4月16日(水) 狭い部屋での配置換え
ミノルタ・DiMAGE XtX、Xi につづく第三代目がこのXt。今回は大幅な改良がなされて、いままでの、ちょっとダサかったボディスタイルも“美容整形手術”が施されて八頭身美人になった。ミノルタもやればデキるんだから始めからその気になってがんばってやればいいのに…とぶつぶつ文句も言いたくなります。外見が美人になっただけではなく性格も良くなっているし、いろんなワザも身につけている。ミノルタにはいくつかコンパクトデジタルカメラがあるんだけど、このDiMAGE Xt が他の機種を圧倒して良いカメラに仕上がっております。
初代 X やその次の Xi からボディサイズを少し小さくしている。ボディの厚みは2センチと同じだが縦横が少し小さくなってスマートになった。機能を削らずにボディを小さくすることには、きっとかなりの苦労があっただろうと思われます。カメラ内部の部品の配置をもう一度見直して、これをあそこにあれをここに、という具合にゲームのように配置換えをしたそうです。この苦労は、ぼくなんぞよくわかります。狭い部屋にてんこ盛りにしたあれこれを片付けをしなければならないとき、ないアタマを絞り汗をかきながらぼくも配置換えをしますもん。
なお Xt の内蔵ズームレンズは X、Xi と同じ屈曲型で基本構成はそのままだそうですが、これも苦労をして最短撮影距離を25センチから15センチにまで縮めました。
2003年4月17日(木) ズーム全域マクロ撮影可能
ミノルタ・DiMAGE Xt屈曲型の内蔵3倍ズームは、初代の X、二代目のXi と同じレンズ構成だが、一部分手直しをして最短AF距離を25cmから15cmにした、ということは昨日も述べた。この「10cm」の違いは使ってみたら大違いで、じつに気持ちよく、近づいたり離れたりズームしたりしてピント合わせができるようになった。X、Xi もそうだったが、この Xt も至近撮影でもマクロ撮影モードに切り替える必要がない。遠くの山並みを写していて、そのまま、まるで眼で視線を移すように足下の小さな花をクローズアップで撮影ができる。
ただし、無限遠にピントを合わせたあと、いっきに15cmの至近距離にピントを合わせようとすると測距スピードは遅くなる。AFのピント・スキャンを無限から至近まで細かく順々にやる必要があるためだ。でも、いったん至近距離あたりにピントを合わせてシャッターを切り、つずけて少しピント位置をずらしてAF測距をすると、こんどは見違えるように素早くピント合わせができる。
測距スピードはともかく、このように通常撮影距離からマクロ撮影距離まで、モードの切り替え操作をしなくても自由自在にピント合わせができるのは、ほんと、良いです。そのうえ、この Xt はズーム全域でこれができるんですから微妙に構図を変化させることも、いともカンタンにできる。
2003年4月18日(金) ミノルタのデジタル一眼レフカメラは…
ミノルタ・DiMAGE Xtクレードル式のバッテリー充電器が付属されていて、これにカメラ本体を載せるだけで充電ができる。電池を取り出して単体でも充電できるが、しかしカメラ本体と電池の両方を同時に充電することはできない。他のメーカーのカメラ・クレードルのようにカメラを載せてUSB経由で画像をパソコンに転送できるという機能はない。ただ充電するのみだけど、この充電装置は良くできていています (アイディアも装置も) 。他のメーカーもぜひマネして下さい。
ぼくはてっきり、今年春のPMAショーにはミノルタ・デジタル一眼レフカメラが発表になると思っていたのだが、予想がハズれた。というよりもわざと遅らせたんだろうなあと考えます、きっと。コニカとのこともあるし。だから、今年の秋か来年の春ごろにはおそらく、αレンズを使用するデジタル一眼が発表されると思う (最近の天気予報士のご託宣みたいだけど) 。デジタル一眼をやらない、作らない、なんて考えられない。
そのミノルタのデジタル一眼だけど、あまり凝ったメカニズムを盛り込んだデジタル一眼ではなく ―― ミノルタはムカシから技術偏重主義のところがあって、その自分たちの技術力に自分たちだけが酔いしれてしまって世の中から浮いてしまうことがたびたびあった ―― シンプルな、そしてオーソドックスなカメラであることを願っております。デザインも、こてこての河内ドメスティックふうではなくすっきりしたインターナショナルふうにして欲しいなあ。
2003年4月19日(土) 新緑の季節になりました
フジ・S2Pro+AF-S VR 70〜200mmF2.8 GS1Proではニッコールレンズの超音波モーター内蔵レンズや、この手ぶれ補正機能付きのレンズを使用することができなかったが (もちろんセットすることはできたが機能を発揮させることができなかった) S2Proになって (いちおう) すべての最新型のニッコールレンズも使用可能になりました。ただ、ぼくは初めてS2ProとVRレンズを組み合わせて使ってみたのだけれど、先日、D100やF100などと組み合わせて使ったときと比べてブレ補正がウマく働いていないような印象を受けました。どうもヘンなんですよ。
アメリカのイラク侵攻のニュースを見ていたら、なんと取材記者 (おそらく専門のフォトグラファーではないと思うけど) がこのS2Proを使っておりまして、おおっ、と注目してしまった。S2Proは“スタジオ用デジタル一眼”というイメージが強くあって、ああした修羅場には馴染みのない (適応しにくい) カメラのはずが、なぜだろうと大いに疑問に思いました。フジの人にその話をしていたら「えへへっ、ウチの営業の努力です。タナカさんが想像するよりも、S2Proはずっと報道関係に多く使っていただいているんですよ」とかなんとか威張ってました。でも、どうも信じられないなあ。
2003年4月20日(日) 露出補正ボタンと調光補正ボタン
フジ・S2Pro+AF-S VR 70〜200mmF2.8 Gコマーシャル関係の人にユーザーが多いと思っていたS2Proが、意外や新聞社の取材記者などがよく使っているというその理由はじつはいくつかあるらしいのだが、単3型乾電池が使用できることモチもよいこと、画像がきれいで安定しているため撮影後の修正の手間がいらず右から左に受け渡しができること、ボディが (比較的だけど) 軽くて操作も簡単なこと、新聞社にはニッコールレンズがわんさか“在庫”があること、などなどではないのだろうか、なんてことをフジの人と話をしたあとのケツロンでした。
最近までとんと気付かなかったのだが、ニコンのF80をベースにしているニコンのD100、フジのS2Pro、そしてコダックのPro 14nでは、露出補正ボタンと調光補正ボタンの位置がD100だけが違っているだ。その二つの補正ボタンはシャッターボタンのすぐ脇に配置されているのだけど、オリジナルのF80は左が露出補正、右が調光補正のボタンとなっていて、S2ProもPro 14nもそれに準じていて同じ配置になっている。
ところが、D100だけはそれが逆になっていて、左が調光補正、右が露出補正に配置換えされているのであります。じっさいに使ってみればわかりますけど、頻繁に操作する露出補正ボタンが右側にあったほうが、そりゃあ操作性は格段によろしい。D100とS2ProとPro 14nをごちゃまぜに使っていたりすると (最近、そうした機会が多い) もう、ごちゃごちゃになってしまいます。
2003年4月21日(月)
2003年4月22日(火) ニコンらしい複雑なカンタンカメラ
ニコン・COOLPIX 3100オーソドックスな昔からのコンパクトカメラふうスタイリングで、それをぎゅっと押し縮めて軽くしていて、小さなボディながらグリップがちゃんとあるのでホールディング感はとっても良い。3倍ズーム内蔵の300万画素機種。同じボディサイズ同じレンズで200万画素の2100もある。女性にウケそうな (かなり意識してるんだろうなあ) 優しいデザインに仕上げられているが、その撮影機能や性能などに (とくにウルサ型の) 男性はきっと物足りなさを感じるんではなかろうか。
起動時間が遅いことやISO感度が選べないことや画像のメディアへの書き込み速度が遅いことなどに対して、ぼくのようなウルサ型の男性はいちゃもんをつけるだろうけど、しかしカメラのメカニズムや機能のことなどサッパリ興味もないわ、思ったように写せればそれでいいのよ、なにいってんのっ、というような女性 (少し偏見か) にはウケそうな仕掛けが満載されておるんです。
シーンモードとニコンが呼んでいる簡単絵文字撮影モードはあれやこれや多彩で賑やかで、これじゃあかえって混乱するのではなかろうか心配するほど。まずダイヤルで希望のシーンを選び、その後メニュー画面をつぎつぎとスクロールするとそのシーンをベースにしたシーン別シーンがいくつも出てきて30種類はあろうか…ややこしい…。
2003年4月23日(水) 六本木ヒルズ・スカイデッキ
ニコン・COOLPIX 3100シーンに10モード、ポートレートに6モード、風景に5モード、スポーツに3モード、そしてポートレートに6モードのシーンプログラムが用意されております。そのほか、オールマイティな被写体に対応した完全カメラ任せ自動モードと通常のプログラム自動モードなどもある。やはり“圧巻”なのはシーンプログラムで、それぞれのシーンを選ぶと、とうぜんながら各種機能が自動的に設定される。中には、ミュージアムだとか、打ち上げ花火、パーティー、トワイライトなどがあって、まるで辞書の逆引きのようにこのシーンモードを見て「おお、ソレを写してみようかな」という気にさせられそう、かな。
六本木ヒルズが25日にオープンするのですが、その前に、ご近所に住んでいる人たちを招待しての、昨夜、大パーティーなどがありまして、それにのこのこ出かけました。45階だか46階だかのスカイデッキ (展望室) にも行ってまいりまして、東京の夜景をたっぷり堪能してきました。すっかり、おのぼりさん気分になって、あっ東京タワーだ、おっ新宿だ、恵比寿だ、とひとり興奮して東京の夜風にあたっておりました。というのも、ここには風景をガラス越しに見るだけではなく、ベランダのような外に出られるデッキもあってそこがよろしい。眼福してきました。ビールとワインも少しご馳走になりました。
というわけで夜景モードにセットして六本木ヒルズから見る東京タワー観光写真です。
2003年4月24日(木) ニコンの意欲作コンパクトデジタルカメラのはずだが
ニコン・COOLPIX SQ2ヶ月以上前に大々的に発表されて、3月中旬のフォトエキスポでも手にしてあれこれイジることもできてカタログもすでに完成していてもう4月下旬になろうとするのに「発売日」がいっこうに決まらないというナンともカンとものCOOLPIX SQであります。ごく短期間でありますが、未完成のベータ機を使わせていただきましたが (もうタイヘンに興味がありましたねこのカメラは) 、その画像は、ほんとにベータ機そのもので (と思いたい) 、同じCCDを使っているCOOLPIX 3100に比べてまだまだ、うーむ、と感じさせるデキでありました。
COOLPIX 3100も不思議なところのあるカメラなんだけど (メイドイン・マレーシアとボディに書いてあるがマレーシアなんぞにニコンの組み立て工場はない) 、3100と共通のソニー製1/2.7インチ型CCDを使っているSQですが ―― ところでSQはメイドイン・ジャパンです ―― それと比べるとメニューのUIなんかいっけん似ているようですがココアソコにかなり違っているところがあるように感じるのですよ。
両機種を使ってみての印象ですが、3100の機能がSQに、SQの機能が3100に入っていた方が、なにかすっきりするようでした。といいますか、SQにはもう少し小ワザの効いた機能を搭載して使い勝手も、さすがニコンっ、と言わしめるようなところが欲しかったなあ、と、ま、そんなふうに思いました。
2003年4月25日(金) さて、SQの実販価格はいかほどか
ニコン・COOLPIX SQ約8センチ角の正方形で厚みは2.5cmほど。アルミとステンレス合金の外装でずしりと重いし、写真で見ていた小さな印象と違って実物を手にするとかなり大きい。ニコンが得意としているスイバルタイプでレンズ部が回転する。今までニコンはこうしたスイバルタイプの機種をたくさん出してきたが (ぼくは) このSQがスイバル方式をもっともウマく生かしてデザイン化させたイチバンの機種だと思う。ホールディング感も思っていたよりずっと良いのだけれど、どうもスイバル方式はブレやすいよね。
発売日未定 (なにか、かなり手間取っているような様子) 、価格はオープンプライスで、さて実販価格はいくらぐらいになるのだろうか。いちおうライバルとされる機種の実販価格を見てみると、キヤノン・IXY320 (ただしこれは2倍ズーム) が約4万5千円、ソニー・P8は約4万5千円、フジのF410が約5万円、ミノルタ・DiMAGE Xtが約5万円、パナソニック・LUMIX F1が約4万5千円、カシオとペンタックスの薄型3倍ズームも約5万円ぐらいですから、このSQの店頭価格は49800円、というのがぼくの予想となりまして、さてみなさんはどう思いますか。
SQには充電と画像転送機能を持ったクレードルが標準セットになっていて、このクレードルがそう安いもののようには見えず (良くできてるんですよこれが) 、やっぱり実販価格は5万円くらいにはなるだろうと。
2003年4月26日(土)
2003年4月27日(日) とうとう使い捨てデジタルカメラの時代か
ニコン・COOLPIX 3100この3100のカタログを見ていたら「ちゃんと持てて、ちゃんと撮れる」ってキャッチフレーズがあって、そうだよその通りだよ、と大いに納得しました。ただぼくたち (ムカシからのカメラオタク) には“ニコン”というイメージからはあまりにもかけ離れたカメラなんで、使っていて違和感はとてもありました。ほんとにコレはニコンで作ってるんだろうか…、なんて思うこともしばしばでしたし、そう感じさせるニコンのコンパクトデジタルカメラが近年、多いようですね (深い意味はありません) 。
一ヶ月ほど前ですけど、初めて携帯電話を買いました (お恥ずかしい) 。この一ヶ月間で電話がその携帯電話にかかってきたのはたった二度だけで (とうぜんでありまして、ほとんどの人に番号を知らせていない) 、そのうえぼくは携帯電話の操作と知識はまったく不如意なもんでして、突然かかってきた電話にあわてて“赤いほうのボタン”押してしまい切ってしまいました (仙人みたいな人だ、と知人に笑われました) 。
ぼくの携帯電話はカメラ付きなんですが、とうとう「使い捨てデジタルカメラ」の時代になってきたなあとそれを見て感慨もひとしおでした。一年ほどたって機種変更するときには (きっとするだろうなあ) 、デジタルカメラも一緒に“捨てて”しまうんだろうから、将来、携帯電話内蔵デジタルカメラが100万画素、200万画素になってもAF対応になっても (カメラと携帯電話がデタッチャブルの機能でも備えていない限り) そのまま使い捨てされると思いますよ。
2003年4月28日(月)
2003年4月29日(火)
2003年4月30日(水) 1/1.8インチ型500万画素CCDをどう使いこなすか
ソニー・Cyber-Shot DSC-P10約500万画素の1/1.8インチ型CCDを使用したPシリーズの“最高峰”であります。おなじCCD (もちろんソニー製ですが) を使った機種としては (以下、メーカーは公表していませんが) オリンパスのC-5050Z、ミノルタのDiMAGE F300、そして京セラのFinecam S5とかCONTAX Tvs DIGITALなどがあります。このCCDの素性そのものはなかなかイイものを持っておると思いますが、なかには CONTAX のように、もう少しうまく使いこなして下さいよ、ね、と不満を感じさせる機種もありますが (オリンパスもミノルタもウマいんだけど) ソニーのこのP10でも上手に使いこなして良い画像に仕上げています。
六本木ヒルズがオープンして三日間で100万人以上の人たちがやってきたというニュースを見て、さっそくその人混みを見てきました。六本木ヒルズは事務所のある建物とは道路ひとつ隔てたちょうどお向かいに広がっておりまして、地下道をくぐって広場に出てみてその賑やかさに驚きました。昨日は祭日で天気も良かったからでしょうか、右に行く人左に行く人真っ直ぐ歩く人などが入り交じって、しばし立ち止まってビルを見上げることもできませんでした。
ムカシのこの辺りの風景をぼくはよく知ってますから、そのムカシの景色とイマをオーバーラップさせて歩いてみると、このあたりの駐車場の横道を抜けて下に降りると…、なんて想い出されて、いや結構楽しんでまいりました。