Photo of the Day

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2005年7月1日(金) 

2005年7月2日(土) アユタヤからバンコクに

ニコン・COOLPIX S2
 S2はS1をベースにして生活防水型(JIS保護等級4級相当 ―― あらゆる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない)に仕上げた機種であります。500万画素CCD、屈曲型の3倍ズームレンズ、2.5型液晶モニター内蔵で、S1と同じく顔認識AF、D-ライティングの機能なども備えております。フルフラットなボディなのですが、S2にはレンズ前面にメインスイッチも兼ねたスライドバリアーがありまして、これがジャマなのです(と、ぼくは使っていてそう思いました)。ソニーのTシリーズにもこうしたメインスイッチ兼用のスライドバリアーがあって、あわてものがS2を見ると「ナンだ、ソニーの新型か…」とカンチガイしてしまうほどそっくりさんです。
 そのニコンのCOOLPIX S2とD50を持ってアユタヤにやってきました。




 アユタヤはタイランド・バンコクの北、約80キロほどにある“古都”です。小さな田舎街ですが古い遺跡がたくさんありまして、喧噪の渦のようなバンコクのその近郊の街とは思えぬほど静かでのんびりとしたすばらしい雰囲気の街です。でも、こんかいは、そうした遺跡めぐりのためにのんびりとアユタヤに行ったのではなく、とあるモノの見学に行きました。(S2とD50を持ってアユタヤ、と言えばカンのいい人はわかるはずです…)
 アユタヤで泊まったホテルではインターネットが繋がらず、数日間メールも見ずに過ごしました。これはこれで、なかなかイイもんでした。一日めは、仕事上での連絡などできずちょっと気になりましたが、二日めになると「どーでもエエや、ソンなこと」ときっぱりと“心をあらため”ましたが、でも、バンコクに戻ってインターネットが使えるようになると、またスノッブなぼくに逆戻りしてしまいました。

2005年7月3日(日) せっかくの機能を選ばせてくれないカメラ

ニコン・COOLPIX S2
 S1も、このS2も、ISO感度やホワイトバランスあるいは露出補正などを変えようとしてもそうはカンタンにはさせてくれません。他社の多くのカメラのように、それらの機能の設定専用ボタンもありませんから、そのつどメニュー画面に切り替えてめんどうな設定しなくちゃならない。そのメニュー画面の操作性もけっしてイイとはいえませんから ―― ニコンのコンパクトはムカシから ―― これはきっとニコンはわざとユーザーに設定変更をやらさないようにしてるんではないだろか、と考えてしまうほどです。たとえばですが、S1/S2のセールスポイントのひとつでもある「顔認識AF」、それを選んで撮影をしようとしても、いやはやイヤになるほどめんどうなんですよ、これが。




 いささか話がくどくなりますけれど、通常のプログラム撮影モードで撮影をしていて、さて、ここで顔認識AFの機能を使って撮影しようとしましょうか。
 まず、Pモードからシーンモードに切り替えます。で、つぎにメニューボタンを押して、シーン選択画面を出します。それからそこでポートレートモードを選ぶ。んでからOKボタンを押す。するとポートレート選択画面に切り替わる。そしてさらに、その7種類の中から顔認識AFのアイコンにカーソルを合わせてから(ソレがいちばん下にある)、で、またOKボタンを押して、ここでやっと顔認識AF撮影ができるんです。
 バンコクのメチャ暑い中で ―― いやこれまたホント暑いですからそんなめんどうな操作なんかしてられません。でありますから、ずーっとPモードのままで撮影をせざるをえないじゃあないですか。かんじんな基本機能の選択はともかくとして、せっかくの愉しい便利な機能がこれじゃあ、なんとももったいない。

2005年7月4日(月) 

2005年7月5日(火) 良くできたカメラでありました

ニコン・D50 + AF-S 55〜200mmF4〜5.6G
 いやあ正直、ここまでD50の電池が“長持ち”するとは思っていませんでした。予備電池を一つカメラバックに入れて撮影をしていたのですが、一日じゅう電源を入れっぱなしで、ほぼ700〜800カット (内蔵フラッシュもときどき使いました) 写しても電池の交換などしたこともありません。電池残量マークもフル状態。これには驚きました。撮影機能としても充分で、ストレスを感じさせないカメラでしたね。もちろん画質についても文句はありません。ただし露出については (ぼくにとっては) 少しオーバーぎみに思えることもあったので、マイナス1/3EVほど露出補正をして撮影するシーンが多かったです。
 カメラは、初心者用カメラであってもコンパクトカメラであっても、集中的に (本気で) 撮影してみないとその実力や持てる機能、使い勝手の良さなどがなかなか見えてこないところもあります。というわけでD50を徹底的に使い倒してみたわけですが、ハイ、よくできたカメラでした。




 マイナス1/3EVの露出補正のほか、標準設定を少し変えたのは、内蔵フラッシュはスローシンクロモードに設定しておきマイナス2/3EVほど調光補正していたこと、AFモードをAモードからSモードにしていたことぐらいです。ただし撮影中に頻繁に設定を変えたのはホワイトバランスモードとISO感度です。ホワイトバランスは基本的にはオートのままなのですが、必要に応じてデーライトモードに切り替えることが多かった ―― どんな場面で切り替えたか、こればかりはウマく説明ができません、経験としか言いようがない。ISO感度は、積極的に高感度を選んで撮影。ぼくはじつにガサツな人間ですから、ついついカメラをブラしてしまう。本音を言えば、ちょっとぐらいブレても写真が良ければいいじゃないかと考えてはいますが、しかしプロですからブレてはやはり恥ずかしい。ブラさないためには高速のシャッタースピードが必要で、そのために高ISO感度を選んでいます。D50の画質はISO800ぐらいまでなら、ぼくにはまったく不満はありませんから、その点、助かりました。
 ところで、ノイズがノイズが…と過度に神経質になる人がいるようですが、そうした人がはたしてノイズが気になるほどの“良い写真”を写しているのだろうか、と思うこともあります (いやケンカを売ってるわけじゃないですよ、素直な気持ちです) 。自分の撮影技量のいたらなさをノイズや画質のせいにしちゃあいけません…よね。

2005年7月6日(水) 

2005年7月7日(木) 内蔵フラッシュはマイナス調光補正して使いましょう

ニコン・D50 + AF-S 18〜55mmF3.5〜5.6G
 じつはタイランドに行ってきたわけは、アユタヤにあるニコンの工場 (ニコンタイランドカンパニー) にD50の組み立ての様子を取材するためだったのです。この取材の記事は次号の「デジタルフォト (7月20日発売) 」に掲載されますから、D50を買った人これから買おうとしている人はぜひ一読を、と、宣伝です。いろいろと感心させられることの多かった工場でした。工場は、広い、キレイで、じつに整然としていました。24時間稼働で、約1万人の従業員が一日二交代でD50やD70sや、それぞれの標準ズームレンズなどを作っていました。マイペンライ (タイ語で“気にしなーい”) をムネとする国民性ですが、しかしそのD50を作る様子にはそんなノンビリした雰囲気は感じられません。とても真剣でマジメでした。
 というわけで、その詳しい内容はぜひ、次号の「デジタルフォト (ソフトバンク社) 」をご覧ください、ね。




 先日、D50の内蔵フラッシュはマイナス2/3EVに調光補正をして使っております、と書きました。なぜマイナス調光方正をして内蔵フラッシュを使っているかですが、ぼくはこうした小型フラッシュは補助光として使うことが多いからなのです。レフ板のかわりに使っているとでも言えばいいでしょうか。シャドー部を少し明るくしたいとか、キャッチライトを入れたいとき、画面にちょっとメリハリを入れたいときなどに使う。ところが、調光補正をしないでそのままストレートに発光させてしまうと、フラッシュ光が生々しくなりすぎて不自然な印象になることがあります。そうした“生フラッシュライティング”を避けるためにマイナス補正をしてるわけです。だから被写体によってはマイナス1EV以上の調光補正をして撮影することもあります。
 と、エラそうに言ってますが、じつはD50にそうした内蔵フラッシュ調光補正の機能があることをつい先日まで知らなかったのです。初心者用カメラだからしょうがない、と思っていたわけですが、これがきちんとできるんですよね。エラいです。

2005年7月8日(金) 

2005年7月9日(土) 

2005年7月10日(日) いま、もっともオリンパスらしさを感じさせるカメラ

オリンパス・μ-mini DIGITAL S
 400万画素CCD、2倍ズーム内蔵のμ-mini をベースにしてCCDを500万画素にした“だけ”のカメラがこのμ-mini Sです。“だけ”とはちょっと言い過ぎでして機能的に少しは変更 (改良) を加えております。たとえば、マクロ撮影モードに切り替えたときμ-mini では20〜50センチの範囲でしかピント合わせができませんでしたが、μ-mini S になって、最短距離の20センチはそのままなのですが遠距離側は無限遠までピント合わせができるようになりました。ただしAFスキャンを至近から無限遠までやってしまうこともあるので、その時にはAF測距スピードが少し長くなることがあるようです。でも、マクロモードから抜けるのを忘れていて遠景を撮影してピンぼけになってしまうという失敗がなくなっただけでもウレシイです。




 ぼくはこのμ-mini シリーズが、いまもっとも“オリンパスらしい”機種のひとつだと思っています。使っていて楽しい持っていて愉しい。他のメーカーではちょっとマネのできないオリンパスの独自性、個性、アイデンティティーが感じられます。がところが同じμの名前が付くコンパクトデジタルカメラでも、μ DIGITAL 800にしろμ−40 DIGITALにしろ、これらの機種は、ナンだかμらしくないし、オリンパスらしくないうえにμ-mini とは似ても似つかない雰囲気があります。実際使っていてもそう感じます。
 さらに昨年の秋には i:robe とか m:robe なんて、いささかワケのわからないシリーズ ―― コンセプトはおもしろかったのですが製品があまりにも未完成でありました ―― を展開し始めましたが、その後、これらはどーなったんでしょうね。いまオリンパスは、そのわけのわからん i:robe や m:robe からすみやかに手を切って一日でも早くすっきりすべきでしょうね。

2005年7月11日(月) 早く出てこい、手ブレ補正内蔵カメラ

オリンパス・μ-mini DIGITAL S
 μシリーズのカメラですから、言うまでもなくオールウエザータイプのカメラです。つまり生活防水型カメラ。少しぐらいの水に濡れてもどーってことないわけです。しかしμ-mini はそうした生活防水仕様になっていることを感じさせない“キャシャ”な雰囲気と外観デザインをしています。そこがこのカメラのおもしろさの一つではないでしょうか。
 内蔵ズームレンズは35〜70mm相当の「2倍ズーム」です。ぼくは2倍程度のズームレンズでもそれほど不満を感じることはありませんが、やはり、せめて「3倍」ぐらいのズームレンズを内蔵させるべきだったのではないでしょうか。じつは、このμ-mini はもっと“爆発的”に売れてもイイと思っているのですが、そうならなかったのは (ナンの根拠もありませんが) 2倍ズームだったからではないでしょうか。




 μ-mini S の画質は ―― こうしたカメラの画質について云々することはいかに陳腐なことであるかは重々承知のうえですが ―― 400万画素のμ-mini のそれよりも良くなっているように感じました。400万画素から500万画素になって解像度がアップしたから画質が良くなったというのではなく、根本的に画質が良くなった気がします。その原因がCCDによるものなのか (とうぜんそれも考えられる) 、画像処理技術が良くなったためか (これも充分に考えられる)。ただし、ですけれど、こうして画質が良くなってもカメラブレを起こしちゃナンにもなりません。だからこそですが、手ブレ補正機構をとにかく早く搭載するようにして欲しいこと、あるいは高感度でもヘイキで写せるようなカメラをすみやかに作って欲しいものです。手ブレ補正については、各社いろいろやっているようでして (詳細は言えませんが ―― 知らないから、だ ―― どうもレンズ内ブレ補正方式をやっているところは少ないようですね) 今年の秋から来年の夏ぐらいまではあれこれ愉しみです。

2005年7月12日(火) 

2005年7月13日(水) 小型軽量よりも性能重視のレンズ、かな

フジ・FinePix S3Pro + SIGMA 30mmF1.4 DC
 APS-Cサイズ相当の撮像素子を持つデジタル一眼レフカメラ用の大口径単焦点レンズです。シグママウントのほか、キヤノン、ニコンマウントに対応したレンズが発売されておりますが、ぼくはニコンマウントでフジのS3Proと組み合わせて使ってみました。画角は35mm判換算で約45mm相当になります。
 送られてきたレンズの化粧箱を開けてこの35mmF1.4を取り出してみたとき、予想していたよりも「大きい、重い…なぁ」というのが第一印象でありました。デジタル一眼専用の「DC」レンズですから、F1.4大口径レンズといえどもぼくは、小さくて軽い、のかなあと期待しておったわけです。これなら、もう少し大きくて重くてもいいから、フルサイズ対応のレンズであってもよかったのに、と思ったわけであります、が…。




 ところで、小さなイメージサークルをカバーするデジタル一眼専用レンズは、フルサイズ対応レンズに比べて、(1) 小型軽量を優先させて設計する、(2) 描写性能を優先させて設計する、というふたつの方法が選べます。だから小型軽量優先の場合は、性能は二の次になります (一般論です) 。ところが描写性能優先レンズは、小型軽量化にこだわらなくてもいいわけですからゆったりと余裕をもって性能重視でレンズ設計ができます。デジタル一眼専用レンズはもともと小さなイメージサークルぶんをカバーするだけの光学設計ですから、贅沢な設計をしてレンズが多少大きく重くなってもタカがしれてます。描写性能追求が比較的やりやすい。たとえば35mm判フルサイズ用レンズを設計するときに、645や6×7用レンズぐらいの大きさになってもいいぞ、と言われれば設計者はウデによりをかけて素晴らしいレンズを作るでしょう。同じことです。そうした考え方で設計されてたデジタル一眼専用レンズがいくつかありますね。ニコンのDX 17〜55mmF2.8なんかがそうです。
 というわけで、この30mmF1.4は、きっと小型軽量化はさておき、描写性能を重視して作られたレンズなのだろうな、と考えたわけでありますが…。

2005年7月14日(木) 

2005年7月15日(金) パープルフリンジやら、最短撮影距離やら

ニコン・D2X + SIGMA 30mmF1.4 DC
 撮影条件によってだけれど、F1.4開放絞り値あたりで画面真ん中付近でいわゆるパープルフリンジが目立ちます。大口径レンズで木々を逆光で撮影したりすると、葉っぱや枝のハイライト部との境界部分に紫色の“色滲み”がでるのですが、これをパープルフリンジと言っています。色収差のようであって色収差ではない (らしい)。このパープルフリンジて用語はフィルムカメラの時代には聞いたこともなく、デジタルカメラそれも高画素デジタルカメラの時代になって突然、湧き出たように言われるようになったコトバです。パープルフリンジが出る理由 (原因) がイマイチよくわかりません。レンズだけの問題ではなくて撮像素子との“相性”のようなものもあるらしい。そこでS3Proに替えてD2Xで撮影してみたのですが、この30mmF1.4はD2Xでも相変わらずパープルフリンジが出ます。




 パープルフリンジは絞り込むとすーっと消えてなくなります。30mmF1.4ではF2.8ぐらいからだんだん目立たなくなりF5.6まで絞り込むとほとんど消えてなくなります。いっぽう色収差というものは絞り込んでも消えない ―― 厳密に言うなら倍率色収差は決して消えないけれど軸上色収差は絞り込めば“目立ちにくく”はなるけれど消えるわけではない。パープルフリンジが色収差でない、というのはこうした理由からです。ところが先日、新説 (ぼくにとっては) を聞きました。レンズ設計に大変に詳しいぼくの“レンズの先生”の説でした。「パープルフリンジはおそらく球面収差の色収差ではないだろうか」と言うのです。その「球面収差の色収差」は通常の色収差と違って絞り込めば消えるんだそうです。パープルフリンジも絞り込むと消えるから「色収差の一種だろう」というわけです。

 さてハナシはかわりますけれど、この30mmF1.4ですが、ひとつ“気に喰わん”ところがありまして、それは最短撮影距離が40センチであることです。シグマのフルサイズ対応単焦点レンズの最短撮影距離を見ると、20mmF1.8が20センチ、24mmF1.8は18センチ、28mmF1.8も20センチです。にもかかわらず、最新型の30mmレンズが40センチだなんて、一体全体これはどーいうことなんだっ、と。

2005年7月16日(土) 

2005年7月17日(日) 使いこなしのムツカしい“クセ玉レンズ”です

フジ・S3Pro + SIGMA 30mmF1.4 DC
 最短撮影距離40センチは、シグマの他の単焦点レンズがあれだけがんばっておるのにお前はいったいどうしたのか、という小さなグチにすぎません。このレンズの決定的な欠点ではありません。パープルフリンジが目立つことはありますが、それは限られた撮影条件と被写体に対してであって、それも少し絞り込めば消えてなくなってしまう。大口径レンズではおうおうにして出てくるものです。そうした“現象”があるからといってこの30mmF1.4を否定するものではありません。ソンなに短絡的にレンズの良し悪しの判断はしたくありません。デジタルカメラの評価でもそうですが、ノイズがあるからこのカメラの画質はダメだ、とか、ごく一部の事象だけを捉えて短兵急にモノの評価を決めつけるというのはいかがなものでありましょう。




 絞りF4ぐらいから、描写はじつにシャープになります。切れ味もすこぶるよろしい。ただし、F1.4開放絞り値あたりで撮影すれば画面周辺部にはコマ収差が出てきますし画面真ん中に比べるといささか見劣りのする画像になります。でも、そうした周辺部の画質低下なんか、F1.4もの大口径レンズでは“日常茶飯事”です。いや、このレンズの価格のことを考えれば30mmF1.4はよくがんばっているほうでしょう。ボケ味は少し二線ボケ傾向がありますがこれは好きずきですからナンとも言えません (ぼくはあまり気になりませんけどね)。
 絞り値によって描写が変わるだけでなく撮影距離によっても微妙に描写が変化する。つまり、この30mmF1.4レンズは最近のレンズではちょっと珍しいほどの“クセ玉レンズ”のようにも思えました。ユーザーに媚びないレンズ、とでも言えばいいだろうか。だから使いこなしは決してカンタンではないが、じつにおもしろいレンズです。たとえばM型ライカ用のズミルックス35mmF1.4なんてレンズは、クセがありすぎて毀誉褒貶ありて評価定まらずというレンズで、シグマ30mmF1.4を使っていて、そのズミルックス35mmF1.4レンズのことを思い出しました。

2005年7月18日(月) 

2005年7月19日(火) 

2005年7月20日(水) 

2005年7月21日(木) Z1で撮影して Pivi で“ステレオプリント”してZ1で撮影

フジ・FinePix Z1 + Pivi
 Pivi(ピビ)は電池駆動の超小型プリンタであります。ポケットに入るほど小さい。このプリンタには赤外線通信の受光部が備わっておりまして、その機能を備えたカメラや携帯電話の画像をワイヤレスで受けとり、カードサイズ(画面サイズは61×46mm)にプリントアウトしてくれます。この Pivi に対応したデジタルカメラは、いまのところZ1だけですが別売のアダプターを使用することで他社のカメラでも、PictBridge に対応してれば Pivi でプリントすることができるそうであります(まだ試してない)。
 いやぁ、おもしろいです。Pivi はめちゃ楽しいです。プリントサイズは小さいけれど、撮影したらその場ですぐにプリントできるのがいいです。で、ぼくは Pivi を使って「ステレオ写真」 ―― 2枚並べるとステレオベースがちょうど6センチになる ―― などをやって愉しんでいます。 (交叉法で見ると、立体に見えますか、な)




 こうしたポータブルタイプのプリンターは、いままでにもなくはなかったのですが、いずれも大きくて重いしコードを繋がなくちゃならないなど、じつにめんどうでありました。街角でスナップさせていただいた人にお礼にプリントを送りますねと言って後日郵送することがよくあります。でも住所と名前を聞いたりしなければならず最近はとくにあれこれとややこしい心配もしなくてはなりません。その場でお礼のプリントが渡せればどれだけよろしいか。デジタルカメラを使うようになっていつもそれが不満でありました。
 ナニか軽くて小さくてカンタンなプリンターはないものだろうか、と思い続けておりましたら、この Piviです。これならカメラバックに放り込んでおいても気になりません。メインスイッチをONにしてコードレスでピピッとやれば数十秒でするするっとプリントが出てきます。撮影させてもらう、プリントする、お礼にそれをプレゼントする、てことがその場でできます。これなら一期一会であとくされもありません。

2005年7月22日(金) 

2005年7月23日(土) 

2005年7月24日(日) 好きなデジタル一眼です

ペンタックス・*ist DL + DA 40mmF2.8
 もっぱら薄型パンケーキレンズのDA40mmをセットして撮影を愉しんでおります。まるでレンズキャップをしたままカメラを構えているように見えるからでしょうか、街角スナップをしているとときどき「おっ」といった眼で見られることがあります。液晶モニターが2.5インチ型ですのでメニュー画面で項目を選ぶにしても、撮影後に画像をチェックするにも大変にやりやすい。こうした“大画面”を経験してしまうと、もう“もと”には戻れないですね。ただし、だからこそなんでしょうね、ファインダー内の情報表示文字が小さいのがよけい気になってしまいます。*ist DSをベースにしてルーフミラー式を採用しているからしょうがないのでしょう。AF時のスーパーインポーズが表示されなくなったのもこのせいでしょう。DLを使っていて“不満”といえば、その“2点”だけですね。ぼくは諦めて気分を切り替えて、愉しく使っています。このクラスのデジタル一眼の中では、いまの時点では、ぼくにはもっとも好感度の高いカメラです。




 DSのときと同じように画像仕上げモードはディフォルトの「鮮やかモード」から「ナチュラルモード」に切り替えて使っています。そして画像調整パラメータは「彩度」だけをプラス1にセットしています (赤い被写体のときは±0に戻してます) 。「コントラスト」も「シャープネス」も標準のままですが、被写体に応じてときどきですが「シャープネス」をマイナス1にすることもあります。つまり、こうした細々したメニュー内でのセットが、画面が大きくなって見やすくなったのでとってもやりやすいのです。

 ところでフジの超小型プリンタ・Piviですが、Z1以外のカメラでも使用できるアダプタを入手しました。USBコネクタを内蔵してPiviに向かって赤外線が出せます。それを使ってさっそく*ist DLからダイレクトプリントしてみました。そのアダプタ (単3型乾電池2本使用) はごろんっとして少し“大きく”、プリントするにはPiviとアダプタの二つが必要ですがPiviそのものが小さいのでまぁがまんできます。Z1+Piviのように「歩きながらプリント」というわけにはいきませんが ―― やってやれないこともないけど ―― ほんと気軽にプリントができるのでこれはクセになりそうです。とにかくPiviはおもしろいです。

2005年7月25日(月) 

2005年7月26日(火) ルーフミラー式だけど優秀なファインダーです

ペンタックス・*ist DL + FA 77mmF1.8
 DSはペンタプリズムを使った贅沢なファインダーでしたが、DLはコスト削減と軽量化のためにルーフミラー (ペンタミラー、ペンタダハミラー) を採用しています。三角屋根の内側を鏡のようにして光を反射屈折させてファインダーに像を結ばせています。ペンタプリズムはガラスの“かたまり”ですが、ルーフミラーは“中身”は空気です。だから軽い。欠点は、一般論ですが、プリズムに比べて少し暗くなることと、ファインダー視野率やファインダー倍率が落ちてしまうことです。でも、DLではファインダースクリーンを改良して明るさはDSと同じぐらいにしたとのことです。明るくクリアーに見えます。ただしスクリーンを明るくすると、いわゆる「ピントの山」が掴みづらくなってしまう欠点もあって、たしかにDLとDSを比べるとMFでピント合わせをするときはDSのほうがかりっとしていいですね。でもAFだとあまり関係ない…。




 視野率についてはDSが95%なのに対してDLは96%です。プリズム使用のDSよりもルーフミラーのDLのほうが視野率は良いです。この理由については聞くところによると (アンオフィシャルな話ですが) 、ルーフミラーの“鏡”にあたる部分を極力薄く仕上げたそうで、つまり三角形の外側の大きさはそのままだけれど、内側をぎりぎりまで大きくすることで高い視野率を確保したということらしいです。ただしファインダー倍率まではどうしようもなく、DSが0.95倍に対してDLは0.85倍です。ファインダー倍率が大きいほどファインダー像が大きく見えます。
 いま手元にある資料を見てみました。同じルーフミラー採用のEOS Kiss Digital Nが0.8倍、D50が0.75倍、発表されたばかりのα-Sweet DIGITALが0.83倍ですから、こうしてみるとDLはよくがんばっておりますね。 (ただしファインダー倍率はアイポイント長もいっしょに判断しないと実際の見え具合を推測することは難しいのですが、しかしアイポイント長の表記がメーカーによってまちまちでコレはこれでわかりにくいんです)

2005年7月27日(水) 

2005年7月28日(木) 

2005年7月29日(金) 

2005年7月30日(土) ちょっと注目(せざるを得ないでしょう)のリコーのカメラについて

リコー・Caplio R2
 R2は発売されてからちょいと時間がたっております。でも、なんだか気になるカメラでありまして、ときどき思い出したように取り出して“散歩のお伴”にしています。2.5型の大きな液晶モニターを持っていて、内蔵ズームレンズは ―― どうして皆なさんここを注目しないのだろかなあ ―― 28〜135mm相当の小型で高倍率のズームレンズを搭載しております。これだけの高倍率ズームですがメインスイッチをOFFにした収納時にはボディは真っ平らなフラットになります。ピントはじつに素早く合います。操作感はきびきびしていますから撮影していて気持ちイイです。




 ただひとつ、そのひとつだけなのですが、ぼくには不満でありまして、ですからしばらく使っているうちに「このぉーっ」という気持ちになって“散歩のお伴”から外して、また引き出しの中にしまい込んでしまいます。AFの測距エリアがワイドのみで(多点測距ポイントのみ)、いわゆるスポットAFが選べないからです。ここにピントを合わせて写したい、と、人一倍気にするぼくとしては、アナタまかせのワイドAFはがまんならんのありますよ。

 で、ハナシは少し変わりますけれど、今秋、発売される(だろう)数台のリコーの新型カメラのことがあちこちから漏れ聞こえてきます。これが、ハナシを聞くたびにどうにもこうにも気になるんです。その一台のほうのスペックは、もしそれがホントなら、驚きびっくりのカメラで、今秋の大注目のカメラとなるに違いありません (でも、ほんとかなあ…) 。他のメーカーもびっくりに違いありません。なかで、もとくにミノルタは「おれたちだけの独自技術」なんて威張ってアグラかいていつまでもノンびりとはしてられなくなるでしょうね。

2005年7月31日(日) ちょっと注目の、リコーのカメラについて、再び

リコー・Caplio R2
 このR2はワイドAFエリアモードだけでスポットAFエリアに切り替えられないのですが、しかしマクロ撮影モードに切り替えるとAFエリアが少し狭くなって自動的に“スポットAFもどき”になります。このマクロ撮影モードでは、至近撮影だけでなく無限遠にもAFでピントが合わせられます。つまり最至近の1センチから∞までシームレスAFとなる。ただしAFの測距スピードは通常撮影モードに比べてがっくりと落ちます。R2は外部測距とCCD測距のデュアルAF方式を採用しているのですが、マクロ撮影モードのときはCCD測距だけになってしまうからのようですね。スポットAFエリアは選びたいけれど測距スピードが遅いのはがちょっとツラいし、いやはや悩ましいカメラです。




 さて今秋に発売予定のリコーの新型機種についての(アテにはならん)こぼれ話、もうひとつ。
 昨年のフォトキナでGR1/GR1sのデジタルカメラ版の機種を計画中、と発表して話題になっておりましたGR-Digital (仮称) ですが、この機種についてもあれこれ話題になっています (でも、みんなよく知ってるよなあ、どこからハナシを聞いてくるんだろうか) 。その機種は秋に発売されることは確実のようですね。撮像素子については、なんだか大いにカンチガイしている人がいるようですが、[APS-Cサイズだとかフォーサーズだなんてソンなわけないじゃあないですかばかばかしい…]と思っていたら、やはりぼくが想像していた通りの、ごくごく常識的、合理的なサイズの撮像素子を使うようです。「GR1のデジタル版」をキープコンセプトにするなら撮像素子のサイズ、ボディの大きさはおのずと推測がつく。そして気になるのがレンズだけれど ―― レンズが良ければ写りが良くなるのはフィルムカメラもデジタルカメラも同じ ―― で、これがナンだか、とっても素晴らしい性能のレンズ(単焦点レンズ、らしい)だそうでして、いやはや、GR1やGR21ユーザーのぼくとしてはかなりわくわくさせられていますなあ。

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