Photo of the Day

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2002年6月1日(土) カメラグランプリ2002贈呈式

カシオ・EXILIM EX-M1
(小さい軽い薄いボディ、シャッターボタンもまるで触れるように指先を“置くだけ”で切れる。だからついつい気を緩めてぱしゃぱしゃ写してしまって、ブラしてしまう。パーンフォーカスでピントが甘くなりがちなのに加えてカメラブレしちゃったら、いくらなんでも頼りない画像になってしまうのはとうぜんで、以上、ぼくの責任)



6月1日は写真の日。というわけで毎年、カメラグランプリの贈呈式が6月1日またはその前日あたりに開催される。2002年度のグランプリを受章したのはデジタル一眼レフのキヤノンEOS 1Dで、特別賞にニコンのFM3A、ミノルタのDiMAGE X が選ばれた。選考委員はカメラ雑誌編集者のほかぼくたち外部の専門家たちを含めて計50数人で、今年度はざっと170台のカメラから選んだ。
賞状と小さな楯が贈られるだけの簡素なものだが選ばれたメーカーの皆さんはとっても嬉しそうでした。画面左上から賞状の贈呈式、その右がキヤノン、左下がニコン、そして右がミノルタの皆さんでありました。おめでとうございました。

2002年6月2日(日) 1200万画素

フジ・FinePix S2pro+AiAFニッコール20mF2.8
(第三世代のスーパーCCDハニカムを採用したフジのレンズ交換式デジタル一眼である。総画素数が約600万画素だが独自の画像補間処理をして記録画素数を約1200万画素にしてしまう。ちょっとややこしいが、実質的な解像力は600万画素クラスだが、見かけ上の解像力は1200万画素クラス…、なんちゃっていいのかな)



約600万画素の記録画素数 (総画素数約340万画素のハニカムCCDから補間処理) のS1Proからの後継機種がこのS2pro。ボディはニコンD100と同じくフィルムカメラのF80を"ベース"にしているのだが、カメラボディの仕上げそのものはニコンD100とは大違いで、フジの人も自ら言い訳をしてるけれど「箱モノのほうは苦手ですが…」、しかし画像の良さはさすがといえる仕上がりで「中身の画像には大いに自信があります」。
前モデルのS1Proがどちらかと言えばメチャハデだったのがS2proでは少し抑えられて大人っぽくなった。ベルビアからプロビアFになったような印象でありました。

2002年6月3日(月) 4256×2848pixel=12121088pixel (画素)

フジ・FinePix S2pro+シグマ・100〜300mmF4
(S2proでなにが驚いたかといえば電池のモチの良さ、省エネの徹底ぶりであります。ごくふつうのフジ・ブランドのアルカリ乾電池「Energizer」LR6-1.5v を4本カメラにセットして二日半、あれやこれや内蔵ストロボは使わなかったものの、液晶モニターで何度も画像を確認したり拡大したりメニューの設定を変えたりして1200万画素のJPEG画像をマイクロドライブを使って、なんとですぞ、450カットも写せましたよ。アルカリ乾電池、っーうところがエラい )



新製品が出るたんびに、こうも驚いていちゃあ、驚きや感動の貯金がなくなってしまいそう。まるで大安売りしてるみたいだ。でも、ぼくは自分でも感心するぐらいよく感動したり驚いたりするタチで好奇心がズボンはいてシャツきて歩いているようなもんだと思う。
S2proで撮影した1200万画素の画像を、わが事務所のパソコン画面 (21inchディスプレイで1600×1200pixelに設定している) に展開表示させると、一瞬、こりゃいったいなにを写したんであろうかい…、とにわかに判断できないほど一部分しかディスプレイ画面に出てこない。その巨大な画像をどんどんと縮小してようやく、ああそんなもんを写したんかい、とわかってくる。で、またこうして、いたく驚いたわけであります。1200万画素の画像を気持ちよく見るには50inchぐらいのディスプレイがあればいいかもね。

2002年6月4日(火) 高感度と長時間露光

フジ・FinePix S2pro+AiAFニッコール20mmF2.8
(S2pro に感心したことの報告、本日で三回目。高感度でも“使える”ことと、長時間露光時に現れてくる暗電流ノイズがきわめて少ないこと。とくに長時間露光時のノイズの少なさには驚かされました (また、驚いてるけど)。ノイズリダクションなどなくても (もともと機能として備わってない) 十数秒程度の露光では、ぼくにはノイズはほとんど気にならない)



基本撮影感度はISO200だが (ISO100やISO160の設定も可能で、その画像もフジが気にするほどのこともない) ISO400やISO800でも被写体条件によっては十分に実用範囲内に入っていると思う。ただISO1600になると、さすが少しノイジーになってコントラストが高くなって階調描写も低下してくる。でも、フィルムのISO1600のことを思えば、もう、素晴らしい描写力だと思うよ。上の写真はISO800だけど、オリジナル画像を見たってISO800で写したとはとても見えないぞ。
S2pro は思っていた以上に良くできたカメラだねえ。ただカメラボディが、得られる画像と比べると、どうしても力不足、役不足であることは否めない。もしこれがD1xとかD1Hクラスのボディだったら、そりゃ、凄いデジタルカメラであったろうになあ。

2002年6月5日(水) フットボールの試合

ペンタックス・Optio 230
(オプティオ230は3倍ズームレンズ内蔵の200万画素デジタルカメラ。特徴は、液晶モニターがぽこっと立ち上がってクルリッと回転し、その液晶画面が正面を向く。つまりカメラを自分に向ければ自分の顔がモニターに映し出されるのを見ながら自分の顔の撮影ができるというもの。ただしモニターは“回転”するけれど、いわゆるバリアブルアングルではなく一方向にしか回転できない)



昨夜はフットボールの日本初戦があって、だからなんろうか8時頃の六本木の街も地下鉄もすいていたし、恵比寿の地下鉄出口にある電気屋さんの店頭には、ほら、こんなに人だかりがあって、皆さん大歓声でありました。
今朝は3時過ぎに目が覚めて本を読んだり新聞を読んだりして時間をツブし、始発の地下鉄に乗って六本木まで。六本木のホームは朝帰りをする人たちで久しぶりの超満員で、これもきっとフットボール大会のためなんだろうけど外国人が圧倒的に多くて、わーっと電車に乗り込んでくる人たちを押しのけるのがひと苦労でありました。

2002年6月6日(木) 六本木の、電気屋さんの店先の、二宮尊徳

ペンタックス・Optio 230
(せっかく液晶モニターが回転するようにしたのに、なぜ、ニコンやキヤノンのデジタルカメラのようにモニター画面があっちこっち自由自在に角度が変えられるバリアブルアングル・タイプにしなかったのだろうか…)



…以下はぼくの勝手な想像だけれど、おそらくどこかのメーカーの特許に引っかかる (どの部分か知らぬが) からではなかろうか。しかしこうした特許はお金を払えば、つまり特許料を払えばクリアするんだろうけれど (金銭バーター?) 、デジタルカメラはいま徹底した低価格競争だからそれはペンタックスにとってはツラい。で、苦しまぎれのアングルフリー液晶モニターというわけなんだろうかなあ。
ところで、特許については、キヤノンの有名な“特許守り人”であった丸島儀一さんが書いた「キヤノン特許部隊」 (光文社新書) に詳しく書いてあって、この本がなかなかおもしろいんであります。とくにミノルタとハネウエルの例の特許問題なんかについて、その内情を少し知っているものが読んだらじつに興味ある記述があちこちにあります。

2002年6月7日(金) 六本木の、ビルの上の、桃太郎

ソニー・Cyber-Shot DSC-P9
(P9は4MB機種としてはとても小さい。そして軽い。ただ画像が…。いや、このP9だけの画像が、というわけではなく、おしなべてどこのメーカーの4MB機種も、その画像については3MB機種に比べるとイマイチのところがある、とぼくは独断的に思っているんであります)



ホームページのコンテンツを少し更新しました。
ひとつは、ユーノス・ロードスターの300台限定バージョン「1028」だけのページ。この「M2 1028」が発売されたときにそのカタログ撮影をやらせてもらって (楽しい撮影でありました) 、使用した写真やそうでない写真を集めてみたもの。クルマに興味のない人には“なーんだ”でありましょうけれど、ライトウエイトの2シータースポーツカーであるロードスターの好きな人はイッパイいるんですよ。
もうひとつは、CAR of the Weeks。クルマの車名を調べるのがいつもクルマオンチのぼくにとってはひと苦労。車名を間違ってるかもしれまへん…。
ま、クルマの好きな人は見て楽しんで下さい。

2002年6月8日(土) ベルジャンロード

オリンパス・CAMEDIA C-300Zoom
(いいカメラだと思います。ちょっとボディサイズは大きめだけど安心して使えるデジタルカメラだ。200万画素のC-200Zと同じレンズとボディを流用して300万画素カメラに仕上げたもの。最近のオリンパス得意のパターン---いろいろ事情があってこうせざるを得ない、のっ。C-200Zはソニー製のCCD、で、このC-300Zはパナソニック製、だと思う…)



恵比寿駅近くの、わずかに残ったベルジャンロード。ベルジャンロードはベルギーやフランスなど、というよりもヨーロッパのあちこちの道路で見かける石畳の道。小さなブロック石をひとつひとつ並べて道にする。ベルギーに行ったときにベルジャンロードを作っている様子を“これかぁ”とじーっと眺めていたら「おまえ、やってみっかぁ?」と勧められて三つぐらい並べたことがありました。
クルマメーカーのテストコースには必ずこのベルジャンロードがあって、海外に輸出するクルマの乗り心地をチェックするためには“絶対に”必要な道だったわけです。ホンダなどはベルギーの実際に存在した道路を (ほんとにごっそりと) テストコースに完全移植したといいます。

2002年6月9日(日) 

2002年6月10日(月) 快晴続き

オリンパス・CAMEDIA C-300Zoom
(備わっている撮影機能は申し分ない。多機能カメラの割にはメニュー表示とその選択操作がよく考えられているので煩雑な思いをしなくてもすむ。もちろん、こだわり派の人のためにアレもコレもあって、それはメニュー階層の下の方に“隠して”あるので、わけのわからん人は見て悩むこともない)



短期間のうちに何台ものカメラをいっきに同じ条件でテストをして比較撮影、さらに、それなりの作例写真も一機種につき数カット必要。こうした仕事は --- なんだか、先月あたりからそんなことばかりやっております --- 天気が良いとほんと助かる。おかげさまで (みなさんのおかげです) 東京はいい天気が続いていて、昨日の日曜日は早朝から爽やかな風が吹いて快晴。こりゃあいいドライブ日和だねえと勝手に決めてクルマで海を見に行ったんだけど (こんな日は仕事をしたくないんだよねえ) 風がだんだん強くなって砂埃で目が開けてられなくなりそうそうに戻って参りました。
さてと本日は原稿をひとつ急いで書いてから新型プリンターのテストやなんやかんやもやらなきゃあ、と。

2002年6月11日(火) 今週末はル・マン24時間レースだ!

ニコン・D100+AiAFニッコール17〜35mmF2.8
(D100はもうすでに新宿のヨドバシカメラだけで数百台の予約注文が入っているという噂がある。もちろん、そんな数をいくらニコンでも一日や二日で用意することはできないから待つ人も多いんだろうなあ。実際、キヤノンのEOS D60も、いまだに“入荷待ち”という人がたくさんいるらしい)



世の中フットボールのワールドカップで湧き上がっているけれど6月15日と16日はル・マン24時間レース。天の邪鬼のようだけれど、ぼくはこちらのほうが血湧き肉躍るなあ。いやもちろん見にはいけないけれどTV観戦はしたいなあ。でもさて、中継なんぞ、今年はやるんだろうか。
ぼくは '86と '89の2度サルテサーキットに取材で行った。まだピット裏がスティーブ・マックイーンが歩いていたときとまったく同じに様子で残っていた頃で、もちろんユーノディエールの6キロ直線コースも存在していたし、400Km/h近いスピードからフルブレーキングしてミュルサンヌコーナーに突っ込むのが大迫力だった (その後ピット裏は改修されてしまって跡形もなくなり、6キロの直線にもシケインなどという軟弱なモノが2カ所も設けられてル・マンのおもしろさは半減、いやほとんどなくなってしまったけれど)。

2002年6月12日(水) ケニアの空、のよう

キヤノン・EOS 1D+EF70〜200mmF2.8 IS
(赤色が飽和するとか太陽のような高輝度の被写体を撮影するとブルーミングがハデに起こるとかヘンなノイズが目立つことがあるとか電池のモチがあまり良くないなどの不満点もいくつか抱えてはいるけれど、カメラを構えてシャッターを切ってみるとそのレスポンスの良さに感服してしまい“やっぱりイイなあ”と思ってしまう)



昨日の東京の空は実に美しかった。雲の動きとカタチの変化を見ているだけで飽きない空だった。空と雲の様子だけ見ているとむかし行ったケニアの空みたいで、いやあ、あのときは暑かったなあ。3月のちょうどイースターのお祭りの頃に毎年サファリラリーがおこなわれてそれの取材に行ったのだがまだ若い頃でした。
その頃のラリードライバーは --- そんなむかしの話をするなよといわれそうだけど --- ニッサンではラウノ・アルトーネンとかシェッカー・メッタ、ミツビシではジョキンダ・シン、トヨタではいまF1チームの監督をやっているオベ・アンダーソンなんかが活躍していたころでありますよ。レースが終わった後にアルトーネンのドライブするラリーカーに乗せてもらったことがあって、いやはや凄いドライビングでした。

2002年6月13日(木) 新型プリンターのテスト

フジ・FinePix S2Pro+AiAF180mmF2.8
(正直に言うと、この S2Pro の前モデルの S1Pro のほうは、どうにもぼくは好きになれなかった --- S1Pro を買って機嫌良く使っている人にはごめんなさいね。いや、確かに画質や色調はそれなりに評価はしておったのだけれど、いかんせん、あのボディがイカンでありました。 S2Pro になって、ボディにはまだ少し不満もあるけれど、とってもいいカメラに仕上がっております)



新しいプリンターのテストもあって計4台を昨日は半日かけてあれこれプリントしておりました。はっきり言ってあんまりオモシロくないです。いろいろ理由はあるんだけど、もともとぼくは暗室作業てのが好きになれず、いやもちろんモノクロ現像はさんざんやりましたから (カラー現像も) そこそこのモノクロファインプリントに仕上げることも、短時間で“人並み以上の”プリントに仕上げる自信はありますけど、でも、楽しくない。で、デジタルカラープリントなんだけど、高品質のプリントに仕上げようとするとジーコッジーコッとプリントが出来上がるまでの時間が長すぎるぞ。いやそれ以上に、パソコン画面上のドライバーソフトの使い勝手があまりにも良くないし (いつまでたっても改善の兆しもないぞ) わかりづらいよなあ。

2002年6月14日(金) ミノルタのモデルチェンジ機種

ミノルタ・DiMAGE 7i
(DiMAGE 7i は DiMAGE 7 のマイナーチェンジ機種。つまりバージョンアップ機種。こうした言い方をすると (また) 誤解を招くかも知れないが、こうしたバージョンアップは“ミノルタの常套手段”なのだ。常套手段という言い方が悪ければ“お家芸”--- あまり違いはないか。始めに出した機種の悪い点、足らざる点をマイナーチェンジ機種で徹底的にそれを補って素晴らしく完成度の高いカメラを作り上げてしまう)



始めに発売された機種を買った人はバージョンアップ機種をみて「ええーっ!」と声が出るくらい良くなったことを実感するのだろう。きっと悔しい思いをすると思う。こんなに完成度の高いカメラができるんだったら「始めっから作ってくれよなあ」と思うに違いない。
7iと7を比べてみると、マイナーチェンジとかバージョンアップとかの言葉をはるかに越えてしまっているほど“違うカメラ”に成長変身している。だからぼくは、7iなどのネーミングにするよりも思い切って「DiMAGE 8」ぐらいにしてブラックタイプにすればよかったのにと思ったほどだ。

2002年6月15日(土) アップグレードファームウエア6千円

ミノルタ・DiMAGE 7i
(7i のもっとも大きな特徴は35mm判換算で28mmから200mmまでの7倍ズームレンズを内蔵させていること。いわゆる機械式ズームなので“露光間ズーミング”なんてこともできる。多くの内蔵ズームレンズがワイド側がせいぜい35mm画角程度なのに対して 7i は28mmからのズームでこれはぼくにとっては魅力的)



旧型7 ではピントは合わない (正確に言うと“合いづらい”) 遅い (言い替えると“のんびり”) 、電池がすぐになくなってしまう、マクロ撮影モードは望遠側のみ、ボディグリップ部のスタイリング形状がよくなく持ちづらかった、などの不満点が 7i ではゴッソリと、ことごとく改良されて素晴らしい仕上がりのカメラになった。
―― で、旧型7 を持っている人のために 7i に“少し”近づけられるアップグレードファームウエアが用意され (有料なのだ、6千円) 、それをインストールするとAFが少し速くなったり (確実にピントも合うようになるかどうかは確かめてないのでわからん) その他のソフト的に対応できる機能だけ少し付け加えられた。…でも、新ファームウエアが有料ってのも、この機種の場合、さてどうかと思うけどなあ。

2002年6月16日(日) 

2002年6月17日(月) なぜ、5700?

ニコン・COOLPIX 5700
(ニコンが作るのは決して“得意”とは言い難い“ちっちゃなデジタルカメラ”。35mm判換算で約35〜280mmまでの8倍ズームレンズを内蔵させた500万画素の一眼タイプデジタルカメラ。COOLPIXシリーズでは初めてのRAWデータでの画像記録ができるカメラで、言うまでもないけれど超多機能カメラでもある)



5MBのデジタルカメラだから「5」はわかるが、でもなぜ「7」なんだろうか、とじつにツマらん疑問。内蔵ズームレンズのズーム倍率が8倍だから、たとえば「5800」でもよかったはずなのに、どうして? とニコンの人に聞いてみたけど「いやぁ別にコレといった理由はないんですよ」と、いかにもニコンらしいお答えでありましたが、そんなワケあるはずないでしょうよ、きっと、理詰めのニコンだからなんらかの理由があっての「5700」だろうと思う。次に出てくる機種のネーミングが楽しみ。
ところで同じ新製品のCOOLPIX 4500は、これもはてな、4MBでズーム倍率4倍のレンズを内蔵させているのに「4400」ではないのだよ。

2002年6月18日(火) 日の出桟橋からお台場遠望

キヤノン・PowerShot A200
(A100は1.2MB機種、それをそっくりそのまま (と、思う) 2.0MBのCCDを載せ替えたのがA200。単焦点レンズ内蔵でデジタルズーム機能を利用すれば、まるで“ズームレンズ”を内蔵しているような感覚で使える。だがしかし、やはりデジタルズームであって光学ズームとは画質は比べものにならぬ)



この写真はA200を使ってほんのわずかデジタルズーミングして撮影し (1600×1200pixel) 、それをリサイズ (400×300pixel) してさらにJPEG圧縮保存して、それをこうして皆さんに見てもらっておるわけでありまして、この画像からA200のデジタルズーム画像を正しく評価することは不可能であろうと思われますが、でも、なんとなくネムい感じがするのは、そうです、デジタルズームの画像だからです。デジタルズームの機能や画質、その便利さについて話をすればキリがないので省略いたしますが、いろいろA200で撮影をしてみたところ、デジタルズーム画像の画質だけではないけれど、うーん、これならぼくは1.2MBのA100のほうが (価格的にも) 魅力を感じるなあ。

2002年6月19日(水) 2/3inch型500万画素CCD

ニコン・COOLPIX 5700
(この5700も、ちょっと前に発売された5000も、同じ2/3inch型の500万画素CCDを使用している。ではその写りの違いはどうなんだ、と気になる方も多いだろうが、じつはぼくも気になっているのだが、5700はかなり中途半端なベータ機種しか使っていないので --- 貸してもらえなかった、と言いますか、貸し出し用がこれしかなかった --- だからナンとも言えないのがもどかしい)



2/3inch型500万画素CCD (SONY製) を使っているのは、ニコンが2機種のほか、オリンパスがE-20、ソニーがF707、ミノルタがDiMAGE 7と7i だ。フジだけはスーパーCCDハニカムの画素補間をしての約600万画素 (詳細説明は省略) 。ニコンの5000を除いて、ここに挙げた500〜600万画素機種のすべてがレンズ固定式の一眼タイプのデジタルカメラだ。そしてE-20以外は液晶ファインダーを採用し、高倍率ズームレンズを内蔵させている。
ところで、なぜだか、キヤノンだけがこうしたズーム内蔵型のオーバー500万画素クラスのデジタルカメラがない。なぜか。じつは…その理由は…と、知ったかぶりをして解説したいのでありますが、ぼくは知らない…ので知ったかぶりもできない。でも、その理由はもうしばらくすればわかると思いますよ、きっと。

2002年6月20日(木) 久しぶりの箱根ドライブ

ソニー・DSC-P2
(P2にはたくさんのカラーバリエーションが揃っていて、その中でぼくはピンクを使ってみたかったのだけれど --- 写りは同じだ、当たり前 --- と、ソニーの担当者に言ったら「ええっー、ピンクぅ?」と白い眼で見られてしまった。で、貸してもらったのが結局、ホワイト。うん、これもなかなかよろしいな)



あの陰気な雰囲気の (いやごめん、荘重な雰囲気の) 東京大学の構内にこんなにハデなちゃらちゃらした場所があるなんて知りませんでした。やっぱりピンクのP2なら似合ったのに。
さて、本日は早朝、これからクルマで箱根に行ってまいります。天気にかかわらず今のうちにやってしまわないとということでちょっと撮影と、そのあと、とあるメーカーの技術セミナー会があって、つまり“勉強会”の出席のためだ。
そういやあ…、箱根は久しぶりだよなあ。クルマの撮影を頻繁にやっていた頃には一日に2度往復したことや、一週間に四日も通ったこともありまして、どこの道路のどのコーナーにどんな穴があるかも知っていたが、いやはやそれも昔の話でありますよ。

2002年6月21日(金) 

2002年6月22日(土) 雨の芦ノ湖

オリンパス・CAMEDIA C-720 UZ
(35mm判換算で約40mmから320mmの8倍ズームレンズを内蔵させている。ということは遠くの被写体も、たとえば風景などをね、狙うこともあるのだが、にもかかわらず、いわゆる遠景モード、つまり強制無限遠モードが備わっていない。だから、この写真のような風景を撮影しようとしたとき、ピントが合わなくて、いやあ、往生しましたね)



で、こりゃあMFに切り替えて撮影するしかないよな、と思ってメニューをあれこれ探ってみたのだけれどMFモードがない。カメラを傾けて測距してみたり (水平方向の線よりも縦方向の線などにピントが合いやすいことがあるから) 、風景のなかでコントラストのありそうな場所を探してそこでピント合わせをしてみたりと、ま、いろいろチャレンジをしたが --- 豪雨で霞む夕暮れ時の風景だからAFにとってはメチャな条件であることは百も承知千も合点だ --- いやはややっぱりダメでした。だからピントが合わぬから撮影をやめてしまうというのはいくらナンでもそれじゃプロの風上にも置けぬ、ということでかなり工夫をして (業務上の秘密) こうしてピントを合わせて (しっかりピントは合っているゾ) 撮影をしたという次第です。

2002年6月23日(日) 

2002年6月24日(月) 芦ノ湖、翌朝は快晴

オリンパス・CAMEDIA C-720 UZ
(デジタルカメラでは撮影した画像を液晶モニターに再生表示させるには、撮影モードから再生モードに切り替えなくてはならない機種も多い。が、このC-720UZでは他のオリンパスのデジタルカメラと同じように、液晶モニターボタンを2度早押しするだけでダイレクトに再生モードにワープして、ここでは画像拡大や画像情報表示、もちろん画像消去などもできる。撮影モードに戻るにはシャッターボタンを半押しすればいいだけ)



数日前の話をいまさらするのは少し気が引けるけれど、箱根での技術セミナーが終わってからいつものごとく宴会、そして二次会、三次会などが延々と続いた (らしい) けど、ぼくはそうそうに就寝、外は篠突く雨だったそうですが翌朝はからりと晴れわたって気持ちのいい朝でした。4時過ぎには温泉にひとりでゆっくり入ってから芦ノ湖のまわりを少し散歩。鶯の鳴き声を馬に喰わせるほどたくさん聞きまして贅沢三昧、いやあ爽やかで気持ちが良かったなあ。部屋に戻ってきても同室の人はまだ高鼾でありました。

2002年6月25日(火) DiMAGE 7 アップグレードソフトウエア

ミノルタ・DiMAGE 7 改
(“改”とは、つまりファームウエアをバージョン2.0にアップグレードしたという意味 (ぼくが勝手に命名) 。7 のバージョンアップ機種 7i の発売に併せて旧型 7 用のファームウエアもVer1.0からVer2.0にバージョンアップされたのだが、ただし、このVer2.0のファームウエアは ---「DiMAGE 7 アップグレードソフトウエア」が正式名称 --- 有料で6千円であります)



バージョン2.0になって、AFの高速化、連続撮影スピードの高速化、5コマ/秒の高速連写モードの追加、AFでピントを合わせたあとピント補正がダイレクトにできるDMF機能の追加、撮影中にも液晶モニター画面にヒストグラムをリアルタイムで表示できるようにした、内蔵フラッシュがマニュアル発光も可能になった、Exif2.0に対応、などなどソフト的に改善できることは徹底的におこなったようであります (発表資料によると) 。
で、バージョン2.0にしてぼくがいちばん、うんいいぞ、と感じたことは旧型7に比べて格段にAF測距スピードが向上したことと、なにより“確実に”ピントが合うようになったことであります。もし旧型7をお持ちであれば、この際、6千円を惜しむことなくバージョンアップされるがよい、と思います。

2002年6月26日(水) うなだれるヒマワリ

ミノルタ・DiMAGE 7 改
(ファームウエアをアップグレードしてAFの測距性能も良くなったけれど、以前は電源関係が不安定でフル充電した電池を使っていても数カットでダウンしてしまうことがあったのだけれど、それがパタッとなくなったし、電池のモチもかなりよくなったような気もする)



本日はさて撮影の予定なんだけど東京は朝から霧雨が降り続いていて撮影ははてどうするんだろうなぁと心配だけど担当者から連絡もないしモデル撮影だから雨降りの中でやってしまうというのも撮影テーマを考えるとちょっと無理もありそうでおーいどうするんだよぉさっきから撮影の準備をして待っているのに延期なら延期と連絡してよねこっちにも都合もあるしでも締め切りも迫っているからそんなに悠長に天気待ちもできないよねS本チャンよ困ったね。
ぼくもこのヒマワリの気分でありますよ。

2002年6月27日(木) 小雨そぼ降る

フジ・FinePix F401
(じつにオーソドックスな“古典的”デジタルカメラという印象。もちろん、そこあそこに最新のすばらしい技術が埋め込まれてはいるが、その外観スタイルがいかにも“富士写真フイルム”であって、フジはこうしたところを思い切ってブレイクスルーしていかないと、斬新で魅力的なデジタルカメラを作ることがこれからだんだんと難しくなってくるんじゃないかと思う)



六本木の地下鉄の駅を出てそのまま事務所に向かうのも気が進まず、いつもとは逆方向にそぼ降る雨の中を歩く。ま、朝6時で雨だから人通りもまばらで傘をさしていてもとても歩きやすい。でも細かな雨粒が少しの風に吹かれてからだのあちこちに吹きかかり、40分ほど散歩するうちにすっかり濡れてしまいました。
ところでこのFinePix F401だけど、オーソドックスで古典的とはいったが、だからこそ、戸惑うことなく“写す道具”としてだれもが気楽に使えるデジタルカメラでもあるんです。

2002年6月28日(金) スーパーCCDハニカムIII

フジ・FinePix F401
(F401は有効画素数が約210万画素の第三世代のスーパーCCDハニカムを使用している。スーパーCCDハニカムは --- いちおうフジが独自開発、製造ということになっている --- CCD画素の開口部が広く、そのため光をたっぷりと取り込め、これにより高感度で撮影してもノイズも目立たない高品質な画質が得られ、最高感度でISO1600相当に設定して撮影もできる、が、ただし記録サイズは1280×960pixelの約100万画素画像となってしまう)



このF401はスーパーCCDハニカムの特性を生かし、これまたフジ独自の画素補間処理 --- これを「ハニカム信号処理システム」と呼んでいる --- によって2304×1728pixel (約400万画素) もの大きな画像も得られる撮影モードを備えているのが大きな特徴でもある。
てなことはデジタルカメラのスペックにちょっと詳しい人なら“常識”であって「エラそうに知ったかぶりするな」と言われてしまいそう。

2002年6月29日(土) スマートメディア (将来) 絶望論

フジ・FinePix F401
(基本ISO感度は200。ISO400を選んで撮影してもそれほど画質の劣化は見られない。ぼくは十分に常用しようできる画質だと思し、これなら常用できる。撮影感度が高いとブレないしピントの合う範囲も広くなるというメリットがあって、とくにこうした高解像度のコンパクトデジタルカメラでは威力を発揮する)



撮影画像を記録するためのメモリーカードにF401はスマートメディアを使用している。いまのところ、このスマートメディアを (積極的に) 採用しているのはフジとオリンパスぐらい。フジの場合は1200万画素のS2Proにもスマートメディアスロットを備えている (CFカードのタイプIIもあるけど) 。
でもこのスマートメディアは先行きが暗い。現在では128MBで頭打ちになっていて当初は256MBも予定されていたのだが、しかしどうも出てくる様子もない (256MBになると読み書きの方式が異なって従来のカメラには使用できないらしい) 。いくらなんでも600万画素や1200万画素の撮影画像に128MBはキツイ。噂ではこのスマートメディアに替わる“新メモリーカード”をフジは採用する方向に進んでいるようだ (オリンパスがこれにノルかどうかはわからん) 。

2002年6月30日(日) 遅々として仕事捗らず

キヤノン・PowerShot A200
(ズームレンズが内蔵されていないという不満はあるけれどぼくは高く評価したいデジタルカメラである。130万画素のA100 (このカメラもイイなあ) が発表されたとき「どうして200万画素にしなかったんですか?」と開発した人たちに聞いたのだが「えへへへっ」と笑って黙っていた。で、A200が発表されたとき「えへへへっ」をすぐ思いだしてその理由が納得できましたよ)



日曜日。でも朝早くに事務所に来てさきほどから本日 (ぎりぎり) の締めきり原稿を片づけているんだけど、レイアウトが先行されて字数がきっちり決められている。それをいくつも分散して書く。決められた字数にぴたりとあわせて書かなくてはならず、多すぎても少なすぎてもイカン、というわけ。先ほどから、書いては消し、消しては書き、であります。どーってことない内容なんだけど、だんだんとチマチマした気分になってくる。大きく深呼吸して気分転換、のつもりで、いまこれを書いております。

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Akiary v.0.51